職場や飲み会、親戚の集まりなど、なぜかどこにでも現れる「上から目線のおじさん」。本人に悪気はなくても、言葉の端々からにじみ出る“上から感”に思わずため息が出てしまうこと、ありますよね。
今回は、そんな上から目線おじさんにありがちな発言を7つピックアップ。誰しもが「あるある!」と共感できる内容でお届けします!
「俺が若い頃はもっと大変だったよ」という言い回しは、上から目線のおじさんが使いがちな定番フレーズの一つ。
「俺の頃は寝る暇もなかった」「残業〇〇時間が普通だったぞ?」。このように、結局言いたいのは、「俺はすごかった」という一点だけの人も……。
もちろん、上司や目上の人のアドバイスや経験に裏打ちされた言葉は貴重なものです。
しかし、そもそも今と昔では、時代も働き方も価値観も変わっています。
それなのに「昔はこうだった」の一言で片づけられると、少しモヤっとすると感じる人も多いようです。
「君のためを思って言ってるんだよ」という前置きをしてからお説教をしてくるおじさんに悩まされている人も結構多い様子。
もちろん本当に親身になってくれる人もいますが、中にはアドバイスのつもりで偏った意見や価値観を押し付けてくる人も少なくないようです。
「君のため」と言われると、たとえ的が外れているアドバイスだったとしても、こちらは反論しにくくなるんですよね。
相手のためを思うなら、まずは相手の立場や気持ちをきちんと考慮した上で言葉を選んでほしいものですね。
若い世代の部下や新入社員に対し、「最近の子は打たれ弱いね」が口癖になっているおじさんもいるようです。
もちろん、日々の業務をこなす上では、我慢することや相手の意見に合わせることが大切な場面もあります。
しかし、長期的に安定して仕事を続けていくためには、自分自身の限界を見極める力も必要。
そういう意味では、「きつい」「しんどい」と周囲にきちんと伝えることも大事なスキルの一つなんですよね。
時代の違いを一切考慮せず「我慢するのが当たり前」だった頃と同じ感覚で語られても、今の若者にはピンとこないでしょう。
仕事に関する相談をされたときに「まずは3年続けてから言いなさい」「若いうちはとにかく我慢しなさい」と根性論を押し付けてくるおじさん、いませんか?
もちろん前提として、継続することは大切です。一定期間続けることで見えてくることもあるでしょう。
しかしだからといって、合わない環境でひたすら我慢を続けていると、心も身体もすり減るばかりです。
適材適所という言葉があるように、人には向き不向きがあります。だからこそ、違和感を覚えたときに声をあげるのは大切なこと。
無理して続けるより早めに気づいて動いた方が、結果的に自分にも周りにもプラスになることも少なくありません。
根性論、精神論を押し付けられてストレスを感じた場合は、相手の言葉をうのみにせず、自分の感覚を信じることをおすすすめします。
悩む若者に対し「誰もが通る道だよ、それくらい」と軽くいなすのも、上から目線のおじさんあるあるの一つ。
本人に悪気はなく、むしろ励ましのつもりで口にしているケースも多いかもしれません。
しかし、こちらが悩んでいたり落ち込んでいるときにこの言葉をかけられると、少々モヤっとするのが正直なところ。
そもそも、物事の受け取り方や感じ方は人それぞれ。だからこそ、たとえ誰もが経験するようなことだとしても、皆が同じように乗り越えられるわけではないことを念頭に置いておきたいものですね。
「女は愛嬌、男は度胸だよ」なんて昭和の価値観丸出しの言葉を押し付けてくるおじさんも、残念ながらいまだに存在する様子。
しかし、性別で役割やふるまいを決めつけるのはすでに古い価値観なんですよね。
現在は誰もが、自分らしい強さや魅力を持っていて良い時代。にこにこした笑顔が素敵な男性もいますし、チャレンジ精神あふれる女性もたくさんいます。
「こうあるべき」を強調されると、自分らしさを否定されたようで苦しくなる人も少なくないのです。
「結婚(出産)は早いほうがいいぞ」――未婚の女性に対して、親切なアドバイスのつもりでこのような言葉をかける人もいるようです。
しかし、結婚や出産に対する考え方は人それぞれ。相手の価値観やライフプランを考慮せず、まるで「それが正解」と決めつけるような言い方は、プレッシャー以外の何物でもありません。
キャリアや経済状況、心の準備も含めて、自分のタイミングで選びたいというのが多くの女性の本音でしょう。
上から目線のおじさんたちの発言には、時代背景や育ってきた環境にもとづいた常識が色濃く反映されています。
本人には全く悪気がなく、「経験を伝えたい」「役に立ちたい」という一心で口にしているケースもあるかもしれません。
ただし、あまりに偏った意見を押し付けられると、受け取る側としてはモヤっとするのが正直なところ。
「その考え方はおかしい」と感じたら、少しだけ距離を置いてみるのも自衛手段の一つ。合わない意見は無理に受け入れず、自分自身の感覚を大切にしましょう。
Written by 糸野旬