「もう無理…離婚したい」と感じる瞬間は、結婚生活の中で多くの人が一度は経験するものです。しかし、その気持ちが一時的なものなのか、それとも本当に関係が破綻しているのかを適切に見極めなければ、人生を大きく見誤ってしまう可能性があります。
衝動的に離婚を決断してしまうと後悔することもありますし、逆に「もっと早く決断すればよかった」と思うケースも。
今回は、夫婦が離婚を考える瞬間の具体例や本当に別れるべきタイミングの見極め方を詳しく解説します。
はじめに、夫婦が離婚を考える瞬間の具体的な例をいくつか紹介します。
結婚当初は気にならなかった価値観の違いが、長く一緒にいることでストレスになることがあります。
特に夫婦関係に大きく影響するのが、次の3つの価値観です。
・金銭感覚
・子育ての方針
・生活リズム
たとえば、貯金を重視する人と、趣味にお金を惜しまず使う人とでは、生活のすれ違いが起きやすくなります。
さらに、子育てに対する考え方が合わなかったり、生活リズムが異なったりすると、日常の中ですれ違いや衝突が増えるのも必然といえるでしょう。
結婚生活において、コミュニケーションは非常に重要です。以下のような状態になったら要注意。
・会話がほとんどない
・LINEやメールの返信が素っ気ない、または無視される
・一緒にいてもスマホばかり見ている
会話がほとんどなくなり、必要最低限のやり取りしかしなくなったり、LINEの返信が素っ気なくなったりすると、心の距離が広がります。
さらに、相手の存在がストレスになり、一緒にいることに苦痛を感じるようになると、「この人と一緒にいる意味があるのか?」と疑問を抱くように。
離婚の決定的な理由として多いのが、モラハラやDV、浮気などの問題です。
暴力や暴言が続く場合は、精神的にも肉体的にも追い詰められるため、一刻も早く安全な環境を確保することが最優先です。
また、浮気を繰り返すパートナーに対しては、信頼関係が崩れ、修復が難しくなるケースが多いようです。
このような状態が続くなら、今後の関係を考え直すタイミングかもしれません。
次に、本当に離婚するべきか否かを適切に判断するために、「別れるべきタイミングの見極め方」について解説します。
離婚を決断する際に重要なのは、感情的になっていないかどうかを確認することです。
怒りや悲しみのピーク時に「もう離婚する!」と決めてしまうと後悔する可能性大。
一度距離を置いたり、冷静な状態で自分の気持ちを見つめ直したりすることが大切です。
夫婦関係の修復が本当に不可能なのかを見極めることも重要です。
単なる倦怠期なのか、それとも根本的に価値観が合わず関係を続けるのが難しいのかを判断する必要があります。
話し合いや夫婦カウンセリングを試すことで、改善の余地が見つかる場合も。
離婚後の生活設計も考慮すべきポイントです。
経済的に自立できるかどうか、精神的に一人で生活できる準備が整っているかを改めて確認しましょう。
特に専業主婦(主夫)の場合、仕事や住まいの確保をしないまま離婚すると、生活が不安定になってしまうリスクがあります。
夫婦関係は、感情的な関係で成り立っている部分も多いですが、離婚は計画的かつ合理的に進めるのが吉です。
子どもがいる場合は、影響についてもしっかり考えなければなりません。
両親が不仲なまま一緒にいることが良いのか、それとも片親でもおだやかに過ごせる環境を選ぶほうが良いのかを判断する必要があります。
また、親権や養育費についての話し合いも欠かせません。
パートナーとなかなか合意できない場合は、調停員など第三者に介入してもらって協議することになります。あるいは、どうしても合意に至らなければ裁判という可能性も。
こうした手間や労力、時間のコストも考慮して、将来を想定しておく必要があります。
勢いで離婚して後悔しないために、離婚する前に次の3つを実行するのがおすすめです。
・夫婦で最後の話し合いをする
・相談できる人を見つける
・離婚後の生活設計を考える
順に解説します。
離婚を考えたら、まず夫婦で冷静に話し合いましょう。
感情的にならず、お互いの気持ちを正直に伝え、今後の関係について真剣に相談あるいは交渉するのです。
相手と直接話すのが難しい場合は、第三者を交えての話し合いを検討するのもいいでしょう。
専門家や信頼できる人に相談するのも有効です。
弁護士やカウンセラーに相談することで、法律的な知識を得たり、精神的なサポートを受けたりすることができます。
家族や友人に話を聞いてもらうだけでも、自分の気持ちを整理する助けになります。
一人で抱え込んでいる方は、悩みを話せる相手を探してみてください。
離婚後の生活設計をしっかり考えておくことも重要です。
住む場所や収入源、財産分与、養育費の取り決めなど、離婚後の生活に必要な準備を整えておくことで、離婚や離婚後の生活への不安を減らすことができます。
特に経済的な基盤が整っていないと、離婚後に大きな困難を抱えることになるため、慎重に計画を立てる必要があります。
夫婦が離婚を考える瞬間には、価値観の違いやコミュニケーション不足、愛情の冷め、モラハラや浮気など、さまざまな要因があります。
衝動的に「もう離婚する!」と思うこともあるかもしれません。しかし、感情的にならず、本当に別れるべきなのかを慎重に見極めることが大切です。
関係を修復できる可能性があるなら努力する価値はありますし、修復が難しいと判断した場合は、新しい人生を前向きに考えるのも選択肢の一つです。
離婚を決断する際には、冷静な判断と十分な準備を意識しましょう。そして、後悔しない選択をするために、しっかりと自分の気持ちと向き合ってくださいね。
Written by はるお