社会の中で生活する以上、他人とのコミュニケーションは避けて通れない道ですよね。でも、そもそも会話が苦手と感じている人は少なくありません。初対面の人との会話が苦手な人もいれば、会話が弾まずに悩んでいる人、なぜか会話がかみ合わずイライラしてしまう人、会話自体に疲れるという人もいるでしょう。
今回は、会話に苦手意識を持っている人に向け、コミュ力を上げて豊かになる会話術をご紹介します。
人は会話を通してコミュニケーションを取りながら関係性を深めていく生き物です。人間関係を築くためには、相手を知り自分を知ってもらう必要があるので、そのためには会話が欠かせません。
そして、お互いが知らない新しい情報を与え合うことも会話の役割であり、情報の交換と共有をすることで学びや成長が得られます。
人の人生は自分だけでなく、他者との良好なかかわりの中で豊かになっていくものなので、会話がスムーズにできるかどうかは、実はとても大切なスキルと言えます。
実は会話に苦手意識を抱いている人は少数派ではありません。コミュ力が高そうに見える人でも、意外と会話に苦手意識を持っていたりします。
一言で会話が苦手といっても、様々なタイプがあります。それぞれ特徴をご紹介するので、自分がどのタイプなのかチェックしてみてください。
こんな質問をしたら失礼かな? これを言ったら傷つくかな? など、会話中に相手に遠慮しすぎるタイプです。
何も考えず、自分が思ったことをそのままズバズバ言ってしまうのも問題ですが、遠慮してしまうのも自分をなかなか出せず、実は後悔してしまうことも少なくありません。
会話に集中できず、無意識に別のことを考えてしまうタイプも会話が苦手な人と言えます。相手が話しているのに別のことを考えてしまう理由は、人間の聴く力は話す力よりも優れており、脳に余裕が生まれてしまうためです。
無表情だったり、反応が薄かったりする人も会話が弾みにくいです。自分自身は反応しているつもりでも、相手から「反応が悪い」「本当にちゃんと聞いている?」と聞かれてしまうこともあります。
そもそも話題を提供できないと会話は長続きしにくいでしょう。相手との会話を成立させるには、情報を持っていなければいけないと考える人に多いタイプです。
実際には情報を持っていなくても、相手からうまく聞くことを覚えれば会話もスムーズになります。
相手の話を聞かず、自分の話ばかりしてしまう人も会話が上手くいきません。さらに、相手の話を遮って自分の話に持っていく人も会話上手とは言えないでしょう。自分の話ばかりしてしまうと相手からも嫌われてしまうので注意が必要です。
自分がなぜ会話に苦手意識を持ってしまったのか、なんとなく掴めたでしょうか? ここからは、会話への苦手意識を克服する方法を5つご紹介します。
会話は相手があって初めて成立するものですよね。だから、会話が苦手ならまずは相手に興味を持つことから始めましょう。相手に興味を持てば自然と質問が思い浮かぶはずです。
何を話そうか考えるより、何を話してもらおうかと相手への質問を考えてみると会話は盛り上がりやすくなります。どうしても質問が思い浮かばないなら、当たり障りのない質問でも大丈夫! 例えば、出身地や仕事、趣味などの質問はおすすめです。
会話中に無表情だと、相手は不安に感じてしまいます。にこやかな表情で、相槌を打ちながら会話しましょう。
ここで注意しておきたいのが、大げさになりすぎないことです。意味もなく大きな相槌を打ってしまうと、相手に不信感を与えてしまう可能性があります。
かえって嫌がられてしまう場合もあるため、できるだけ話の内容に合わせた相槌を打つようにしましょう。
相手の話をきちんと聞けることも会話では重要です。相手に興味を持つことで話にも集中しやすくなりますが、なかなか興味が持てないという方も多いでしょう。
そんな時は相手の話を聞く時に、内容のすべてを把握しようとせず要所だけでも把握するようにしてみてください。
そして質問する際に、「その時どう感じたのか?」「やってみてどう思ったのか?」と相手の感情や気持ちを聞くようにすると、会話が成り立ちやすくなります。
話題がなくて会話が続かないなら、本を読んだりニュースをチェックしたりして情報収集を習慣化しましょう。特に初対面の相手との共通の話題としては時事ネタが使いやすいです。初対面の相手ではなく、普段よく話す人との会話に悩んでいるなら、その人をあらかじめリサーチしておくと良いでしょう。
その人は何が好きなのか、過去にどんな仕事をしていたのかなど、分かる範囲で調べてみると、スムーズな会話につながりやすくなります。
遠慮しがちで会話が苦手な人は、まずは自分から心を開きオープンマインドで会話することを意識してみてください。オープンマインドとは、自分をズケズケとさらけ出すことではなく、自分の考えにこだわらずに、相手を受け入れる心の姿勢です。
ただ自分の意見を主張する人はオープンマインドとは言えないので注意しましょう。
苦手克服法を知って会話に活かす際、ぜひ知っておいて欲しい会話の心構えを3つご紹介します。
相手の期待に応えよう、スムーズに会話をしようと肩に力を入れなくても大丈夫! 会話中の沈黙が気まずくても、あせらずリラックスし、相手に質問したり、相手を待ったりすればOKです。
滑らかに話せる人が会話が上手な人ではありません。会話は相手とのキャッチボールなので、相手の立場や気持ちを考えて会話できるかがポイントとなります。
お互いに興味を持ち、共感し、信頼を築くことが会話の目的なので、上手に話そうとしなくてOKです。
自ら話をすることが苦手なら、聞き役に徹してもOKです。話を聞いて欲しい人にとっては、自分の話を楽しそうに聞いてくれる相手には好感を抱くので、結局は良い関係性を築けます。
今回は、会話が苦手な人に向けて、苦手意識を克服するコツや会話の心構えなどをお伝えしました。会話は上手か下手か、得意か苦手かが大切なのではなく、お互いが気持ちのいいコミュニケーションをとれているかが大切です。
ぜひ、会社での打ち合わせや職場での接客など会話が必要なシーンに活かし、会話を通して豊かな人間関係を築いてみてくださいね。
Written by 早紀