恋愛や結婚における「男と女の違い」というと、それぞれの恋愛観や脳の仕組み、生物としての……という話になりますが、私の場合、決してモテてきたわけではなく経験も少ないので、婚活してきた立場から、現にある婚活システム上の男と女の違いについてお話します。
私が妻を見つけた某大手仲人型結婚相談所では、年収について厳格な規定がありました。それは、
男:無収入はその時点でNG。どんなに少なくても、源泉徴収票や確定申告書を出させる。障害を持っていて障害年金をもらっている人にはそれすら証明を出させる
女:年収1000万円でも掲載しないことを勧められる。無職、家事手伝い、全てほぼ無条件で入会可能
男と女の違いとして「女は男の経済面重視」と言われますが、結婚相談所ではそれが如実です。稼ぎが少ない男は価値がないと厳しく査定されます。私の場合、フリーランスで活動していますから会社員よりも年収が少なくて苦労しました。
一方、女の場合、大手企業の総合職やキャリア官僚であっても、年収については「掲載しない方がいいよ」と仲人から言われます。年収はなくてもよくて、無職、家事手伝い(実際は無職)、学生もOKです。
男女差別ではないか! と思われるかもしれませんが、結婚相談所は民間企業です。はっきり言うと、年収が低い男、あるいは無職の男は申し込みが全くなくて、男から申し込んでもほぼ100%断わられる=商品価値がないのです。
一方、女の年収を載せないのは、男は自分よりも年収が高い女を避ける傾向があり、高年収だと分かっている女には男から申し込みがありません。だから伏せるのです。ちなみに、女の学歴も学校名までは載せず、単に「大卒」「短大卒」がほとんどです。
自分より偏差値が高い大学の女を男は避けます。男と女の違いは予想以上にあるわけです。「男は稼いで女は家庭」的な価値観の男が、予想以上に多いことの表れでもあります。
こうした結婚相手に求める男と女の違いは、政府の公的調査でも見ることができます。
「平成26年度『結婚・家族形成に関する意識調査』」によると「結婚相手に求める条件」として、
<経済力>
男→女:7.5%
女→男:52.5%
<容姿>
男→女:35.3%
女→男:27.3%
という結果が出ています。女は男の経済力(年収)を半数以上の人が重視するのだから、客観的に稼いでいる証明を出させて、「売りものになる」ことを証明させるわけですね。一方で、女の経済力を重視している男はかなり少数派。だから無職の女でも価値観が合えばOKというケースが多いんです。
男は、女の稼ぎではなく、性格や価値観重視、そこそこ容姿重視。女は、男の性格や価値観、経済力重視、そこそこ容姿重視ですね。
経済力についての男と女の違いは、病気や障害を持っている人の結婚について、より顕著なのですがそれは機会がありましたら書かせていただきたいと思います。自由恋愛の要素が薄い結婚相談所で、男と女の違いが顕著になっている、というのが本記事の肝になります。
(参考URL)
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/h26/zentai-pdf/pdf/2-2-2-2.pdf
Written by 松田(松本)謙太郎