近年、婚活パーティーで出会い結婚に至るカップルが増えていますが、「婚活パーティー経由の結婚は離婚率が高いのでは?」と不安に思う方も少なくありません。しかし、婚活パーティーで結婚した夫婦の離婚率は意外にも低いとも言われています。
本記事では、婚活パーティーでの離婚率が低い背景や、結婚相談所との違いをデータとともに解説していきます。婚活パーティーの離婚率について知りたい方はもちろん、成功する婚活パーティーの選び方も知りたい方はぜひ参考にしてください。
結論から言えば、婚活パーティーで出会った夫婦の離婚率は、日本全体の平均と比べて低い傾向があります。これは、参加者の多くが結婚への真剣度が高く、事前に価値観や生活スタイルを共有しやすい環境が整っているためです。
まず、日本全体の離婚の現状を確認した上で、婚活パーティーの成婚カップルがなぜ離婚しにくいのかを理解していきましょう。
厚生労働省の「令和5年(2023) 人口動態統計(確定数)の概況」によると、2023年の離婚したのは183,814組に上り、前年度の179,099組よりも4,715組増加していることがわかっています。
また、離婚率(人口千対)は1.52であり、前年の1.47よりも増えています。
離婚の主な原因として挙げられるのは、以下のとおりです。
・性格や価値観の不一致
・金銭問題
・浮気・不倫の発覚
・親族との関係性
離婚理由として特に多いのは、性格や価値観の不一致です。
最初は受け入れていこうと考えるものの、徐々に不満やストレスにつながってしまい、関係の悪化につながります。
また、収入の不安定さや金銭感覚のズレによる金銭問題、夫婦の信頼関係が破綻する浮気・不倫の発覚、義両親との不仲が夫婦関係にも影響を与える親族との関係性も、離婚する理由として多く見られます。
婚活の手段によって、その後の離婚率には大きな差がみられます。
例えば婚活パーティーや結婚相談所など、結婚への真剣度が高い出会い方は、離婚率が低い傾向にあります。
以下に、代表的な婚活手段ごとの離婚率を比較表にまとめました。
婚活手段 |
離婚率の目安 |
特徴・背景 |
婚活パーティー |
約5~7% |
結婚意欲の高い人が集まりやすく、将来のことも踏まえた上で相手を選ぶ |
結婚相談所 |
約10% |
専任のカウンセラーがサポートをしてくれるため、ミスマッチが少ない |
マッチングアプリ |
約4.5% |
出会いの母数が多く、相性の良い相手と出会える可能性もある |
恋愛結婚 |
約30~40% |
恋愛感情が中心で、価値観や生活観の不一致が起きやすい |
結婚相談所経由の離婚率は約10%と、恋愛結婚と比べてかなり低い水準です。
その理由には以下の要素があります。
・専任カウンセラーのサポート
結婚相談所では専任のカウンセラーに相談・アドバイスをもらいつつ、希望の条件に合う人を紹介してもらえます。
最初から相性や希望条件などを踏まえて紹介してもらえるため、結婚観のズレが少なく、結婚後も離婚する確率は低くなっています。
・詳細なプロフィールの確認
結婚相談所に入会するためには、独身証明書や収入証明書の提出などが必要です。
きちんと証明されていることから、その人の信頼性が担保されており、相手を選ぶ上で1つの心配事が解消されます。
・結婚への高い真剣度
結婚相談所は入会費や年会費、成婚料など、高額な費用がかかってくるものです。
しかし、この高額な費用によって本気で結婚を考えている人だけが集まることから、結婚への真剣度が高い人を紹介してもらうことができます。
マッチングアプリをきっかけとした結婚の離婚率は、約4.5%と非常に低い数値が出ています。
離婚率が低い理由として考えられるのは、以下のとおりです。
・出会いの母数が多い
マッチングアプリの場合、1つのアプリでも会員数が2,000万人を超えており、出会いの母数はかなり多いと言えます。
その中から自分に合う相手を選ぶことになるため、うまくいけば自分の希望に合った人を見つけられるでしょう。
・価値観や条件での検索が可能
マッチングアプリの検索機能を活用すると、仕事やライフスタイル、趣味など詳細な条件でフィルタリングをかけ、自分の希望に合う人を探せるようになっています。
・多様な目的に対応
マッチングアプリは恋活を目的とする人もいれば、真剣に婚活に取り組んでいる人もいるなど、幅広い層が利用しているのも特徴の1つです。
多様な目的に対応していることから、自分に合う人も見つけやすくなっています。
ただし、真剣度の差が一人ひとりで大きく異なってくるため、プロフィール欄に結婚への意思について明確に示すことが成功するために重要なポイントとなります。
恋愛結婚の離婚率は30~40%と、婚活サービスを利用するより高い傾向にあります。
その理由として、以下の3つが挙げられます。
・結婚観や金銭感覚を十分に確認しないまま結婚するケースが多い
・恋愛感情が冷めると、価値観や生活習慣の違いが顕在化する
・結婚に対する真剣度や準備不足が離婚リスクを高める
恋愛感情を基盤とした結婚だとスタート時は盛り上がりますが、結婚生活を継続する上で重要な価値観のすり合わせが不足しがちなのが現実です。
十分に確認しないまま結婚したことで、生活の中のズレが気になっていき、徐々に不満やストレスに変わっていきます。
婚活パーティーをきっかけに結婚したカップルは、日本全体の平均と比べて離婚率が低い傾向にあります。
その理由は、主に以下の3点に集約されます。
・結婚への真剣度が高く目的が一致している
・短時間で複数人と話せ価値観を比較できる
・プロフィールで事前に相手の情報を確認できる
それぞれの理由について、詳しく説明していきましょう。
婚活パーティーに参加している人の多くは、結婚を前提とした出会いを求めています。
参加するのに費用もかかることから、真剣に結婚に向けて取り組めない人が参加しても損をする可能性が高いです。
費用の支払いを前提とすることで、遊び目的ではなく本気で結婚を考えている人が自然と集まりやすいのです。
また、参加費が女性より男性の方が高めに設定されている点も、真剣度を高めている要因となっています。
男女両方とも結婚への真剣度が高く、「結婚相手を探す」という目的も一致していることから、希望の条件を満たす相手と結婚しやすく離婚につながりにくいと考えられます。
婚活パーティーの大きなメリットとして、1回参加しただけで複数の異性と直接会話ができる点が挙げられます。
1人あたり会話できる時間は短いものの、多くの人とやり取りをしていく中で、結婚観やライフスタイルなどの価値観を効率的に比較でき、自分に合った相手を見極めやすくなります。
また、気になる相手がいたらフリータイムを活用して、さらに会話をしてどんな人なのか深堀することも可能です。
1人の相手に絞り込んでから時間をかけて価値観をすり合わせていくよりも、最初から多くの候補の中で比較検討ができるため、結婚後のミスマッチにつながっているのです。
婚活パーティーでは最初にプロフィールカードが配られ、その中の項目を埋めておきます。
プロフィールカードには年収や職業、学歴、趣味などを書き込みますが、自己紹介タイムの時にそのプロフィールカードを参考に、気になる箇所について質問することが可能です。
プロフィールカードには結婚観について記載する項目もあり、早い段階から結婚生活に大きな影響を与える要素が把握できるでしょう。
そのため、結婚後に「思っていた感じと違った」というミスマッチを防ぐ効果が期待できます。
また、プロフィールカードの内容をもとに会話ができるため、自然に価値観をすり合わせしやすいのも魅力と言えます。
婚活パーティーをきっかけに結婚を成功させるには、参加するパーティー選びが重要です。
特に以下の3つのポイントを意識することで、理想の相手と出会いやすくなります。
・信頼できる運営会社を選ぶ
・自分に合った年齢層・企画のパーティーを選ぶ
・適切な参加人数と男女比を確認する
それぞれのポイントについて、詳しく解説していきましょう。
婚活パーティーの質は、運営会社によって大きく左右されます。
信頼できる会社を選ぶ際には、以下の点をチェックしましょう。
・運営実績が長い(数年以上続いているか)
・口コミや評判が良い(SNSやレビューサイトで確認)
・本人確認が徹底されている(免許証や保険証などの提示が必須)
・男女比を調整している(キャンセル時の対応も含む)
・スタッフの対応が丁寧(問い合わせに迅速・誠実に対応)
運営実績が長い会社は、過去のデータに基づいてカップルになりやすい工夫が施されています。
また、運営実績の長さは信頼性にも直結します。
口コミや評判が良い運営会社はもちろん、スタッフの対応が丁寧な運営会社を選ぶことも重要です。
問い合わせ対応にも迅速かつ誠実に対応してくれるところは、信頼できる運営会社と言っても過言ではありません。
さらに、本人確認が徹底されているところや、男女比を調整してくれるところなら安心して婚活パーティーに参加できるでしょう。
同じ婚活パーティーでも、年齢層やテーマによって雰囲気や参加者層が大きく異なります。
例えば、30代中心のパーティーや「旅行好き」「料理好き」といった趣味や価値観を共有できる企画を選ぶと、会話が弾みやすく、自然と距離を縮められます。
共通点が多い相手と出会えることで、カップル成立の確率も高まり、その後の交際もスムーズに進みやすくなるでしょう。
ただし、年齢層から選ぶ際には自分の年齢が年齢制限の上限に近いと、参加者のほとんどが年下になってしまい、周りから浮いてしまう可能性があります。
基本的には年齢制限の下限に近い婚活パーティーに参加した方が、カップル成立の確率もさらに向上するでしょう。
婚活パーティーの成功率を高めるには、人数と男女比のバランスも重要です。
例えば婚活パーティーで参加人数が5人以下など少なすぎる場合には、出会いのチャンスがかなり限られてしまいます。
また、逆に人数が多すぎると1人と話す時間がかなり短くなってしまい、よほどインパクトのあるものがないと印象が薄れてしまうものです。
さらに、男女比に偏りが出てしまうと、不公平感や競争率が上がってしまうなど様々なデメリットが生じてしまいます。
理想としては男女比がほぼ均等で、15~30名規模のパーティーが良いでしょう。
このような婚活パーティーなら一人ひとりとも十分に話すことができ、たくさんの相手と一度に出会うことができるため、カップリング成立の可能性も高まります。
Written by 早紀