「最近の若者は……」という言葉で始まるセリフは、ネガティブな内容を想像してしまいますよね。
しかし、高齢者が若者に抱いているイメージは、悪いものばかりではありません。高齢者にとって、若者は生活する上でなくてはならない存在だからです。
もちろん、あまり良いとは言えないイメージを持っている高齢者もいますが、思い違いや羨ましさからきている可能性もあります。
今回は、高齢者から見た若者の特徴や気持ちをご紹介します。高齢者にどう思われているのか知りたい方や高齢者の言葉に傷ついたことがあるという方は、ぜひ最後までご覧ください。
高齢者に若者のイメージを答えてもらうといった内容のとあるアンケートでは、「好奇心旺盛で行動的」という回答が最も多くなったそうです。
好奇心旺盛な人は、新しい環境にも怖がらずにチャレンジする傾向にあるため、成長力が高いと言われています。たしかに、好奇心は年を取るごとに少なくなっていきますよね。
自分は好奇心旺盛ではないと思っていても、高齢者にとっては、何にでもチャレンジする姿が眩しいのかもしれません。
「行動的」に関しては、好奇心を原動力に行う物事だけでなく、困っている高齢者をすぐに助けられるといったところも要因の1つでしょう。
最近の若者は素直で真面目というイメージを抱く高齢者も多いようです。
アドバイスはもちろん、指摘なども素直に受け入れ、言われたことを忠実に行おうとする方は少なくないでしょう。
自分の意思を貫き通すほどの強さがないという意味でも捉えられますが、実際は教育上でも社会上でもかなりポジティブな一面と言えますよね。
とはいえ、素直で真面目な性格に加え、柔軟性がある若者も多いと感じる高齢者は多いです。
インターネットを通じて様々な情報を得ている若者は、1つの価値観にこだわることなく、新しいことにもすぐに対応できるからかもしれません。
最近の若者に対して、謙虚というイメージを持っている高齢者もいます。
感謝や謝罪の大切さをしっかりと学んできた世代であるため、謙虚を意識していない方でも、謙虚に見られることがあるのです。
さらに、人の実力を素直に認められる、自分の非をしっかり受け止められるといった傾向も謙虚に思われる要因と言えます。これは、「裏表がない」ということにもつながり、信頼もされやすくなります。
また、謙虚な人は、他人とのコミュニケーションも円滑に進められるため、高齢者からの評価が高いのかもしれません。
今の若者は、できるだけ失敗せずに成長したいという考えの方が多いです。
もちろん、失敗をすると精神的なダメージも負ってしまうため、そういった考え方になるのも無理はありません。高齢者は、「失敗した分だけ成長できる」と教わってきた年代です。
そのため、失敗を避けて生きる若者に対し、「もっとのびのびと挑戦すればいいのに」と感じてしまうのでしょう。
「失敗は成功のもと」という言葉がありますが、実際に失敗して成功を掴める人は極わずかだと語る人もいます。
このような情報も手に入れやすい若い世代では、やはり省エネで生きていくのが結果的に良いことだと考えがちなのでしょうね。
失敗を避けがちという点では、あらゆる情報を事前に調べられるからこそ、慎重になってしまう側面もあるはずです。
最近の若者はメンタルが弱いと感じている高齢者も少なくありません。メディアで度々うつ病などの精神病が取り上げられることで、そういったイメージを抱いているのでしょう。
しかし、20代のことを若者とするならば、実際のうつ病患者は少ないと言われています。ちなみに、最もうつ病などの気分障害を患っている年代は、40代なんです。
とはいえ、20代であってもメンタルを壊してしまっている方はいるでしょう。素直で真面目、謙虚であるがゆえに、自分を押し殺す機会も多く、ストレスや不安が溜まっていってしまうのかもしれません。
高齢者の中には、最近の若者が羨ましいと思っている人もいます。
大学に進学しやすくなっていること、あらゆる情報がすぐに手に入ること、多様性社会になってきていることなど、昔はなかったものが簡単に手に入る時代です。
先ほどもお伝えしたように、「失敗は成功のもと」という教えがあった高齢者の時代では、夢を叶えるための方法すらも自分で探さなければなりませんでした。
そんな時代を生き抜いてきた高齢者にとっては、今の若者が持っている環境がとても羨ましいのでしょうね。
今回は、高齢者が若者に対して抱いているイメージや気持ちをご紹介しました。
好奇心旺盛で行動的、素直で真面目、謙虚といった良いイメージがある中で、失敗を避けがち、メンタルが弱いといった印象もあるようです。
最近の若者は特に困っている高齢者をすぐに助けるといった優しさを持ち合わせていることから、「今の若者はとてもいい子」と言われるシーンが多いです。
一方で、優しさゆえにメンタルを病んでしまいやすい人もいます。とはいえ、20代でうつ病を患っている人は40代よりも少ないことから、ネガティブなイメージに関しては、高齢者の思い違いであることも多いと言えます。
Written by 早紀