言い始めは誰だったか……テレビ番組で芸能人のオーラ鑑定をしていたスピリチュアル・カウンセラーかもしれませんし、霊視ができるという占い師だったかもしれません。
それまでは少しコワいイメージだった世界が、スピリチュアルという単語で表現されるようになって、「引き寄せ」の法則は広く知れ渡るようになりました。
「引き寄せ」とは、その名のとおり引き寄せることです。
自分の好きな人や結婚相手、思いどおりの恋の展開などを引き寄せられるといわれていますが……しかし、「何でもかんでも願いが現実になる」わけではありません。
願うだけで幸福を引き寄せられるなんて、そんな魔法のようなことがあるなら、人間から悩みなんてなくなってしまうでしょう。
「引き寄せ」にもやはり、ルールがあるのです。
運命の人を引き寄せる……などというのは、つまり「類は友を呼ぶ」ということです。
スピリチュアルの世界でいう引き寄せの法則には、自分と同じ波動を持つ人間を引き寄せなぜなら、人間関係は、教養・仕事・経済状況によって決まることが多いから。
教養・仕事・経済状況が著しく異なる男女が一緒にいても、何かしらの居心地の悪さがあるはずです。
筆者も経験がありますが、自分よりはるかに聡明で博識な人と話をしても、てんで会話になりません。
また、一ヵ月の家賃が筆者の月収より高いという友人が過去にいましたが、食事をしにいくお店の格が違いましたし、着るもののレベルも違い、お互いになんだか気まずい思いをしたことがありました。
結局のところ、「色んな意味で自分と同じものを持つ人が寄ってくる」のです。
恋人や結婚相手も同様。普通女子に対して、王子様や御曹司は……やっぱり釣り合いが取れないかもしれません。
でも、世の中にはリアルに玉の輿に乗っている女性もいるわけで……普通女子でも御曹司や社長や芸能人と結ばれる人と、やっぱり一般男子と結ばれる人の違いって、何なんでしょう?
それは……自分の『格』を上げる努力をしているか、どうか?(また、いわゆる格上げをする必要性を感じているかどうか?ありのままの自分で居続けることは、決して悪いことではありません)
普通の家庭に生まれ育っている女性の中には、「ワタシはフツーで終わるわけにはいかない! 」と決意して、努力する人がいます。たとえば、玉の輿を狙うためにマナーや作法を学び、外見も内面も隙なく磨くとか。
あるいは、キャリアウーマンを目指してひたすら仕事に打ち込み、ビジネススキルと職位を上げる、などという具合に。
自分のレベルを上げるということはラクではなく、むしろ大変だと思いますが、それでもコツコツと努力を重ねたなら、『格上の恋人』を作ることだって可能なのです。お金持ちやバリバリのビジネスマンを引き寄せて、お付き合いできるでしょう。
浮気ばかりする不誠実な男性に振り回されたり、ヒモ男につかまったりと、ろくでもない彼氏に悩まされることがあるかもしれません。最低な男性に巡り会ってしまったことは、確かに不幸です。しかし、そんな男性を引き寄せたのは、実は自分だったりします。
もともとの『格』というか、『波動』といったものが高かったとしても、ちょっとしたことで下がる場合があるのです。
消極的になり、卑屈な考え方をするとか。あるいは、自信を失って安易に他人に依存したがるなど。
甘えや妥協が強くなれば、それに見合った男性が引き寄せられてくるでしょう。
それは、恋愛だけに限りません。友達や近しく接する仕事関係者も同様です。
「最近、ろくでもない人ばっかと一緒にいる」と感じるなら、自分の『格』なり、『波動』なりが落ちていると判断するべきです。
スピリチュアルの世界を信じるかどうかは、個人の自由です。信じなくても、普通に日常生活が送れますから。
でも、「引き寄せ」の法則を上手に活用できればお得だと、個人的には思っています。
玉の輿婚を狙って自分磨きをして、超絶イケメンセレブが引き寄せられなくても、そこそこイケメンで公務員の男性と結ばれるかもしれません。「実り」は必ずありますから、努力するきっかけになれば、スピリチュアルでも引き寄せでも活用したほうが賢明じゃないでしょうか?
Written by 岡崎咲