好きな人と結婚したい。旦那さんとはいつまでもラブラブでいたい……。
女性であれば多分、そんな願望を誰もが持つでしょう。けれど、夫婦の愛が冷めないように、結婚後も二人きりのデートをしたいとか、ダブルベッドで必ず一緒に寝たいなんて考えると、疑問が湧いてくるはずです。
「子供が産まれたら、どうすればいいんだろう?」と。
独身女性の中には、子どもを産みたいと考えつつも、子どもという存在が夫婦の愛を邪魔するんじゃないかと心配する人が少なくありません。確かに、赤ちゃんが産まれて小学校に入学するまでの乳幼児期は、女性は妻であるより、母であることの方が多いでしょう。旦那さんだけに愛を注ぐことは難しくなるのです。
でも、だからといって、心配する必要はありません。筆者も二児の母ですので、子どものいる家庭生活のリアルを少し、明かしたいと思います。
よく聞く言葉ですが、決して独身女性に対する脅し文句ではありません。事実です。
出産して母となり、人並みに母性が芽生えたら、女性は自分が産んだ子どもを本能的に最優先します。人間は他の哺乳類に比べて、かなり未熟な状態で産まれますから、ふにゃふにゃと首も座らない赤ちゃんを守り、育てることが、女性のDNAには刻み込まれているのです。
また、意識だけでなく、肉体も子どもを育てるために変化します。乳房は大きく膨らみますが、それは男性の気を惹くためではなく、母乳を生成するため。
生後4~6ヵ月ほどは視力も弱い赤ちゃんに、おっぱいの位置がわかるように、乳首は黒ずんで肥大します。乳首への刺激は、脳で「母乳を出す」という指令に変わるので、気持ち良いなんて感じません。
そして、乳幼児のお世話は大変です。女としてオシャレすることもままならなくなるため、旦那さんの面倒まではなかなか見られないのが事実。しかも、出産によって意識が変われば、旦那さんのお相手をしてあげられなくてゴメンね! どころか、子育てをもっと手伝ってほしいとか、家事に協力してほしいなんて要求を持つようになります。
既婚男性たちが、「子どもを産んだら奥さんが変わった」と悲しむのは、決して珍しい話ではありません。10組の夫婦のうち、7~8組は該当するんじゃないでしょうか?
彼氏と彼女という関係は、結婚をして夫と妻になり、子供が産まれることによって父親と母親になります。段階を経るにつれて、『家族』という感覚や絆は深まっていきますので、奥さんが旦那さんに対して抱く愛情も変化していくでしょう。付き合って3ヵ月くらいの瑞々しい恋愛感情はなくなり、代わりに慈愛が生まれます。超ラブラブという状態にはなりませんが、家族としての愛が深まることは、また違う安心と満足感を与えてくれるはずです。
結婚や妊娠、出産をこれから控える独身女性のみなさんは、「所帯じみた夫婦なんて、イヤだ」と思うかもしれません。大好きな彼よりも優先したい存在が現れるなんて、想像もつかないでしょう。
けれど、出産すれば、心配は杞憂でしかなかったと思うはずです。
子供も含めて家族になることには、恋人同士でウキウキと楽しいお付き合いをすることとは全然違う喜びがあります。
「旦那は赤の他人だけど、子供とは血がつながっている」
これは紛れもない事実であり、何かあった時に、女性が旦那さんより子供を重視する最大の要因でしょう。筆者は血のつながりをことさら神聖視するわけではありませんが、子供の顔や爪の形などが自分に似ているのを見ると、夫に対してはない愛着というか、特別な愛情を覚えます。
「自分の分身」「小さな恋人」「たった一人の本当の友達」
母親は我が子をいろいろな言葉であらわします。たぶん、どれもすべて正しく、どんな母子にも当てはまる表現だと思います。
また、そんな特別な存在である子供が夫婦仲を邪魔する、ということはあり得ません。子はかすがいというように、妻と夫を結びつけるものであり、遠ざけるものではないのです。
どうぞ安心してください。
Photo by. Steve-©-foto