男女の「心のすれ違い」は、どうして起きてしまうのでしょう?
“男性脳と女性脳は違うもの!”
なんて口では言えても、本心では理解(納得)していない人がほとんど。
だから、
“彼がこの頃●●してくれないから……”
“彼女の言動がイマイチ理解できない!”
なんて、お互い悶々としたり、ふとした拍子に衝突してしまったりするんです。
異性の心理を読み取って、不要な「すれ違い」やストレスを防ぎましょう!
著名なジョン・グレイ博士の恋愛読本から、前後編でご説明します。
男性は、仕事にエネルギーを注ぎ込み、それは五十点満点の努力だと考えている。だから帰宅してからは何もせず、ふんぞり返って妻が自分と同じように五十点のサービスをしてくれるのをひたすら待っているのである。
既婚と未婚で少し違うかもしれませんが、男性は、職場での労働も、彼女から“愛情”の1つとして評価されると思い込んでいるってことです。
「疲れている」や「忙しい」が、パートナーにサービスできない立派な理由になると思ってるんですね。
むしろお返しが貰える、ってくらいに。
彼女にすれば、大変なのねと思いやることは出来ても、それが自分への愛情だなんてほとんど思っていない。
だから会えなかったり、連絡が取れない我慢が続くと、
『仕事ばっかりで私は愛されていない』と嘆くし、
要求ばかりされると、どうして? と不満になる。
男性側は、一生懸命働いていることで、優しく尽くして貰えるだけの権利があると思っているんですから当然“すれ違い”が起こります。
女性は、なるべく相手の男性に尽くそうとする。そして、自分が疲れ果て、空虚な気持ちに襲われた時になってはじめて、自分が彼から何もしてもらっていなかったことに気づくのである。
男性は、交際前と交際が始まった最初の頃、パートナーに大量点を与えると云われています。その後は手をゆるめ、体を休め、相手が同点まで返してくるのを待つ体勢に入るのだとか。
無意識なんですけどね。
女性にすれば、
『最初は優しかったのに、変わってしまった…』と、愛情を疑ったりするのですが、男性は最初に自分が与えた点と、彼女が尽くしてくれる点が同点になるのを悠然と待っているんです。
女性が嬉々として尽くしていると、
『まだ自分があげた点数の方が高い』と脳が判断し、
自分から何か返さなきゃと思わないのだとか。
しかも、女性が尽くしてくれること(彼女の方から連絡をくれたり、彼中心に時間を取ってくれたりすることも含)は、彼女の幸せでもあるのだと、いいように理解してしまうらしい。
女性の中では、
『私ばっかり合わせてる、尽くしてる』
という不満がどんどん溜まってるわけですから、いずれ“衝突”が起こります。
いかがですか? 思い当たるところはなかったでしょうか?
グレイ博士は対策として、
「なるべく波風が立たないようにしとやかに、彼に尽くすのを止めてしまうこと。そして、逆に彼のほうがあなたに細々としたことをあれこれやってくれるように働きかける。」
と述べています。
この時、彼を責めるような言葉を使わない、そして何かして貰ったら感謝の気持ちを表すことを忘れないようにしてくださいね。
※参考文献
「ベスト・パートナーになるために」
著:ジョン・グレイ 三笠書房
Photo by Luca Iafrate