婚活で、自分よりも男性の年収が多いことを条件にしている方は少なくないでしょう。一方で、共働きが当たり前になっている現代では、男性も女性の年収を気にする方が増えてきています。
では、婚活をしていて、年収で不利になることはあるのでしょうか?今回は、女性の平均年収や年収を公開することのメリット・デメリットなどをご紹介します。自分の年収が一般的にみて高いのか低いのか知りたい方や、年収を公開するか迷っている方などは、ぜひ参考にしてみてください。
婚活市場において、女性の年収は非常に重要です。
というのも、最近の婚活市場では、しっかり働いている女性が好まれる傾向にあるのです。
これは、
・妻に求める役割が専業主婦から働く女性へと変化
・女性にも頼りたいと思う男性の気持ちの変化
といった2つの変化が関係しています。
ひと昔前までは、男性が働き、女性は専業主婦をするというのがどの家庭でも一般的でした。
しかし、近年は専業主婦世帯よりも共働き世帯の方が多く、共に働いて生活していきたいと考える男性が増えているのです。
また、社会情勢の変化や不安定な状態から、どちらかがリードするということではなく、同じくらい頑張っている女性とともに支えあっていきたいと思っている男性が多いのです
国税庁が公表している「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」 によると、日本の女性平均年収は、293万円となっています。
年代別で見ると、最も平均年収が高いのは50代前半、次いで40代後半と50代後半となっています。
婚活をする女性が多い20代30代の平均年収は、20代前半が219.6万円、20代後半が245.8万円、30代前半が259.6万円、30代後半が270.1万円です。
年齢が上がるに連れ、平均年収も高くなっているのが特徴です。
産業別では、20代前半~30代後半の平均年収で最も高いのが電気・ガス熱供給・水道業で226万円~364万円となっています。
次いで情報通信業が高く245万円~350万円、鉱業・採石業・砂利採取業で245万円~334万円となっています。
その他、学術研究・専門・技術サービス業、金融業・保険業も平均年収が高いです。
婚活市場では、生活力のある女性が好まれる傾向にあります。
必ずしも高収入の女性がモテるというわけではありませんが、全年齢層で200万円~400万円台の収入がある女性を希望する男性は非常に多いです。
上記で紹介した平均年収を踏まえると、女性で年収が400万円となると高収入だと言えます。
しかし、このように高収入を得ている女性の中には、結婚しにくいのではないかと年収をネガティブに捉える方も少なくありません。
男性の中には、「自分の年収よりも低くあって欲しい」と考えている方もいるからです。
しかし、高収入だから婚活がスムーズにいかないといったことは決してないのです。
婚活男性から見ても、年収400万円の女性は理想の範囲内となっており、むしろ歓迎してくれる男性が多くなっています。
仕事ばかりしていると婚期を逃すといったことは、もう昔の話です。
近年では、一生懸命に働いて収入を得ている女性は男性にとって魅力的に感じられるものなのです。
実際に、30代で婚活をしていた看護師の女性は、年収が400万円でしたが、会社経営をしている年収1,200万円の男性と成婚しています。
結婚後も働き続けたいという意向が、男性の気持ちと合致していたのです。
女性の場合、高収入を得ている方がいる一方で、年収300万円未満という方もたくさんいるでしょう。
物価高や増税など、社会情勢が不透明な中、近年は男性の収入だけで生活していくのは困難な時代になっています。
2022年度版「男女年収別障害未婚率」 によると、低収入の女性は婚活で不利になることがわかります。
女性にも経済力が求められるようになっているのです。
中には、自分の収入が低いからと、年収が高い男性を条件に入れて相手を探す女性は多いでしょう。
しかし、結婚において大切なのは年収だけではないため、年収を気にする女性を結婚相手に選ばない男性も少なくないのです。
結婚相手に求める条件は人それぞれ違います。
だからこそ、年収ばかりを重要視するのではなく、「仕事以外で努力していることがある」という点をアピールする必要があります。
例えば、料理が趣味でゆくゆくは自分のお店を持ちたいと思っている女性なら、「向上心がある」とポジティブに受け取る男性もいるでしょう。
低収入の女性の婚活成功の鍵は、年収以外の魅力をアピールすることです。
結婚相談所では、年収を公開するか非公開にするか自分で決めることができます。
年収を公開すべきかどうかの判断基準としては、以下が挙げられます。
・自分の年収が平均年収と比較してどうなのか
・相手に求める年収
・結婚後の生活水準
・年収を公開するメリット・デメリットを理解しているか
年収の公開は、成婚率を上げることにつながります。
お互いの年収を知ることで、結婚後の生活水準がどの程度なのか事前に見極められるからです。
男性は年収の金額よりも、相手が自立しているかどうかのバランスを考慮するため、年収を公開している女性に好感を抱きます。
ただ、年収を公開することにはメリット・デメリットがあることも理解しておかなければなりません。
年収を公開することは、成婚率を高めたり、将来設計がしやすくなったりする分、男性との出会いが増える可能性が高いです。
IBJ成婚白書2023年度版によれば、年収を公開している女性は非公開にしている方よりも成婚率が14%高いことがわかっています。
女性が年収を公開することによって、結婚後の生活をイメージしやすくなるため、どの程度の生活水準で暮らせるのかをイメージしやすくなるからです。
特に男性は、お金の価値観に対する相違が生まれないよう、年収が釣り合った相手とお見合いをしたいと思っている方も多いです。
円満に暮らしていくためには、年収を公開している女性の方が、経済的に自立していると感じられるのでしょう。
近年、首都圏では年収を公開する女性が増加傾向にあります。
これは、男女がお互いに対等な関係を築いていくためには、男女関係なく年収を公開し、社会的責任を果たしていることを伝える必要があると考えている方が多いからかもしれません。
男性だけは年収公開が必須なのに、女性は任意での公開になっていることに疑問を感じている方は多いです。
女性が年収を公開していることで、安心感を抱きお見合いのきっかけになったケースもあります。
年収を公開することは、メリットばかりではありません。
特に年収が高すぎる場合には、自分が生活を支えていきたいと思っている男性にとって、相手を選ぶ際の候補から除外される可能性があります。
近年は共働き世帯が増えており、女性が働くことを望んでいる男性も多いですが、それでも自分との年収の差が大きいと敬遠してしまうのです。
逆に、年収が低すぎる場合にも、生活水準を落とさなければならなかったり、専業主婦を望んでいるのではないかと勘違いされたりする可能性があります。
男性は、自分よりも収入が低くても構わないと感じる方が多いですが、それと同時に自分だけの収入で生活していくことを望まない方もたくさんいるのです。
また、年収が低いからといって、残業代込みの最高値の年収を公開するのは避けましょう。
例えば、プロフィールの年収は400万円で、残業代がなければマイナス100万円になるとします。
その事実が仮交際中に発覚した場合、他にも嘘があるのではないかと男性から交際をお断りされる可能性が高くなるのです。
年収を公開するのであれば、源泉徴収票の金額を記載することが前提になります。
相手に年収を伝えるタイミングは、主に4つです。
・結婚相談所の入会時
・お見合いの時
・結婚を意識した時
・交際中
結婚相談所へ入会する際、源泉徴収票をはじめとする年収を証明できる書類を提出しなければならない場合があります。
女性の場合は任意の所も多いですが、初めから公開するつもりなのであれば、入会時に書類を提出して年収を公開することも可能です。
お見合いの時に年収を伝えることもできますが、特に初回のお見合いの段階では、プロフィールに記載した情報を話したり聞いたりする程度が無難です。
お互いのことをよく知った上で、結婚を意識し始めた頃や交際中に伝えるのであれば、その段階でより具体的な貯蓄状況や将来設計に関する情報を話すのが良いでしょう。
結婚を前提に交際しているなら、年収に関する話し合いをするのが自然と言えます。
収入は、偽るとトラブルになる可能性が高いので、信頼関係を築いた後で正直に伝えることがポイントです。
年収を公開する場合は、記載する表現方法や伝え方には十分注意しなければなりません。
まずは、源泉徴収票に記載された正確な年収を記載することです。
虚偽の年収を入力しても、後々トラブルになる可能性が高いため、避けなければなりません。
相手との信頼関係が失われないようにするためにも、残業代を含まずに正しい金額を記載してください。
年収は、プロフィールに記載するだけでなく、お見合い時や交際中などで直接相手に伝える方法もあります。
その場合は、相手との関係が深まり、信頼関係を築くことができてからがベストです。
年収が低い場合は、男性の収入を頼りにしていると誤解される場合もあるので、専業主婦になりたいと堂々とプロフィールに記載しないようにしましょう。
年収が高い場合であっても、自慢するのではなく謙虚な姿勢で伝えることが大切です。
また、金額だけでなく、今後の目標や努力、仕事内容なども具体的に伝えることで、誠実な印象になります。
「IBJ成婚白書2024年度の成婚者の婚活データ」 によると、年収別で見た女性の成婚率は以下のようになっています。
年収 |
20代後半 |
30代前半 |
30代後半 |
40代前半 |
40代後半 |
300万円未満 |
55% |
36% |
33% |
27% |
20% |
300万円~400万円 |
59% |
47% |
46% |
29% |
27% |
400万円~500万円 |
54% |
50% |
43% |
40% |
20% |
500万円~600万円 |
55% |
55% |
40% |
31% |
28% |
600万円~700万円 |
63% |
50% |
42% |
39% |
28% |
700万円~800万円 |
61% |
50% |
36% |
40% |
24% |
上記を見ると、必ずしも年収が高い女性ほど成婚率が上がるというわけではないことがわかります。
年収よりも、年齢を重視する男性の方が多いのでしょう。
20代後半や30代前半など若い年代では、年収が高いほど成婚率も高くなる傾向があります。
年収400万円以上の女性は高収入と感じる方もいますが、婚活では男性から歓迎されることが多く、高収入という点がハードルになるという心配はありません。
実際に成婚した女性の中には、お見合いから2ヶ月で真剣交際に進み、5ヶ月でスピード成婚しています。
お見合いの時点で、男性は女性側の年収を全く気にしておらず、人柄や価値観などを重視される方だったようです。
他にも、仕事が好きで結婚後も仕事を続けたいと思っていた女性も、結婚相談所で成婚退会しています。
この方も、男性側は年収を気にしておらず、むしろ「自分の仕事も手伝ってもらえたら」とポジティブに捉えています。
高年収女性は、男性に威圧感を与えるようなことはなく、むしろ自立した女性として歓迎されていることがわかるでしょう。
ただ、婚活では男性からの申し込みされるよりも、女性から申し込みをしたパターンの方が成婚につながりやすいと言われています。
仕事と婚活の両立は大変かもしれませんが、自分のペースで積極的に行動することが大切です。
大手結婚相談所のオーネットによると、結婚相談所に登録している女性のうち、300万円前後の平均年収の女性の割合は約76%だということがわかっています。
男性側も女性の年収の金額だけを重視するわけではないため、成婚に至ったケースもたくさんあります。
女性の中には、平均年収でも婚活できるか不安を抱えている方もいるでしょう。
しかし、年収300万円前後の女性と結婚したいと思っている男性は多いです。
成婚に至ったカップルの男性は、年収300万円前後の女性を条件にしていました。
ただ、それは金額を重視しているのではなく、定職に就いていて安定した収入を得ているかどうかを気にしていたようです。
バリバリと稼ぐ女性よりも、ゆったりと仕事をしている女性の方が、お互いに余裕を持って関わることができ、家庭を任せる上でも安心だと感じたのでしょう。
このように、平均年収の女性は男性から評価されることが多いです。
年収300万円未満の女性は、年収が低いことをネガティブに捉えている方も多いでしょう。
相手が経済力を重視しているのであれば、確かに婚活では不利になってしまうかもしれません。
しかし、男性は年齢が上がるに連れ、年収は関係ないと考えている傾向があり、経済的な条件よりも他の価値観を重視している方が多くなっています。
低年収女性の成婚事例は少なくありません。
成婚した事例の中には、仕事を楽しんでいて生活力があるかどうかを重視していた男性に選ばれたケースもあります。
生活力というと年収をイメージする方もいるかもしれませんが、この方はそうではなく、家事や健康管理など、規則正しい生活ができるかどうかを重視されています。
低年収女性が成婚に至るかどうかは、年収以外の魅力があるかがポイントになっているのです。
低年収をネガティブに思っているなら、婚活に向けて自分磨きをしているか、自分の時間を楽しんでいるか等、それを補う魅力づくりを大切にしましょう。
男性は、年収を公開している女性を好む傾向にありますが、金額はそれほど気にしていない方が多いです。
しかし、実際の所は女性に求める年収傾向はあるのでしょうか?
年齢・年収別に見ると、男性が求める女性の年収傾向は以下のようになっています。
年収 |
20代 |
30代 |
40代 |
100万円~200万円 |
8.4% |
6.1% |
6.7% |
200万円~300万円 |
18.9% |
17.3% |
16.7% |
300万円~400万円 |
14.9% |
16.5% |
15.6% |
400万円~500万円 |
7.7% |
8.3% |
7.8% |
500万円~600万円 |
2.9% |
3.6% |
1.7% |
600万円~700万円 |
1.0% |
1.0% |
0.2% |
上記を見ると、男性は200万円~400万円台の年収を女性に求めているのがわかります。
しかし、年収が高くなればなるほど経済的な条件を重視しない男性が増えています。
これは、男性の理想と実際の女性の年収相場との差があることが関係しているのかもしれません。
上記でも紹介した「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」 によれば、女性の平均年収は以下のようになっています。
年収 |
|
20代前半 |
219.6万円 |
20代後半 |
245.8万円 |
30代前半 |
259.6万円 |
30代後半 |
270.1万円 |
40代前半 |
276.8万円 |
40代後半 |
281.7万円 |
男性が理想とする女性の年収は200万円~400万円ですが、女性の平均年収は219.6万円~281.7万円となっています。
一見すると、男性の理想は現実的なものであると感じられますが、上記はあくまでも平均値です。
高年収層も含めた平均年収となっていますが、当然ながらこれよりも年収が低い女性もいます。
女性の実収入は、理想と現実とでギャップがあることがわかるでしょう。
また、女性の平均年収は年齢が上がると増加傾向にありますが、男性の理想は年齢が上がれば上がるほど年収を気にしていないことから、その点でもギャップが生じているのがわかります。
物価が異なる首都圏と地方との差でも、男性の理想は変化があるかもしれません。
男性は、婚活において女性に年収以外での魅力を重要視する傾向にあります。
ランキング形式にすると、男性から重視される要素は以下のようになっています。
最も重視される条件は、相手の人柄や価値観です。
優しくて思いやりがある・一緒にいて楽しい・誠実で信頼できるといった要素は、良好な関係を築き、長く一緒に暮らしていくためにも非常に大切です。
また、価値観が近い相手なら、日常生活において金銭感覚や健康意識などで衝突する機会も少なくなるため、幸福感も増し長く一緒に過ごせる可能性が高くなります。
男性は、自分の年齢に関係なく若い女性を好む傾向にあります。
中には、年齢を絶対条件として設定している男性もいるほどです。
特に、将来的に子どもを持ちたいと思っている男性は、若い女性を求める傾向が強いでしょう。
最近は男性の家事・育児への姿勢や協力が不可欠であり、男性にも求められるようになってきましたが、それでも女性に家事・育児の能力を求める方は多いです。
共働きが当たり前の時代であるとはいえ、結婚後の生活を意識すると、ある程度は家事・育児を女性に頼みたいと考えている男性がほとんどなのです。
そのため、料理上手な女性や子ども好きな女性は好まれる傾向にあります。
年収に頼らず、自分の魅力をアピールして婚活を成功させた女性は数多くいます。
婚活成功者に多いのは、以下の魅力がある女性です。
① 自分磨きを意識している
容姿はもちろん、話し方や気配りなど、外見の内面も成長できるよう自分磨きをしている女性は男性からも魅力的です。
自分磨きをしている女性は、自信も付きやすく輝いて見えるのです。
② ポジティブ思考
婚活においては、前向きな気持ちが非常に重要になります。
失敗したり、上手くいかないことがあったりすれば、時には落ち込むこともあるでしょう。
しかし、いつまでもネガティブになっている女性よりも、「次は大丈夫」と明るく前向きな思考になれる女性は、男性にも良い印象を与えます。
③ 目標を持って努力できる
仕事やプライベートなどで目標を持って努力できる人は、結婚後も支え合いながら努力できる人だと感じられるため、男性からの好感度も高まります。
ただなんとなく過ごすのではなく、仕事や趣味などで目標を作り、それに向けた行動計画を立てて過ごしてみましょう。
④ 趣味を持っている
趣味を持っている女性は、相手の趣味にも理解があると思ってもらいやすいです。
男性の中には、結婚すると「自分の趣味の時間が減るのでは」と思っている方も少なくありません。
できることなら、好きな相手には自分の趣味を理解して欲しいと思うものです。
共通の趣味でなくても、何らかの趣味があれば、お互いにその時間を持って自分の時間も大切に過ごすことができるでしょう。
結婚相談所では、女性も年収を公開している方の方が、成婚率も高いです。
しかし、それは男性が年収の金額を重視しているからではなく、自立した生活を送っている女性なのか見極めたいと思っている傾向が強いからです。
平均年収と比較すると、自分の年収が高いのか・低いのかが明確になりますが、大切なのは年収だけではないことも十分に理解しておきましょう。
人柄や価値観、家事・育児能力など、年収以外の部分で魅力をアピールすることは、成婚の鍵になります。
大手結婚相談所のオーネットによれば、結婚相談所に登録している女性の年収は、500万円以上が全体の65%を占めています。
女性の給与取得者の平均年収は293万円なので、それを遥かに超える年収となっています。
IBJ成婚白書によると、男性が奥さんに求める年収は、200万円~400万円となっています。
共働き世帯が増えていることから、近年は奥さんにも仕事をして収入を得て欲しいと考えている男性が多いです。
Written by 早紀