人間性が低いのになぜモテる? “悪い男”に惹かれる心理とは

「あの人、性格悪いのに何であんなにモテるの…?」「人として最低なのに、どうして彼女ができるの…?」こんな疑問を抱かせるような、人間性に問題があるにも関わらず不思議な魅力を持つ人っていますよね。特に恋愛経験が豊富でない人や、誠実さを大切にしている人ほど、「良い人=異性にモテる人」と考えがちです。ところが現実は、必ずしもそうとは限りません。

むしろ、人間性が高くなくても異性に困らない人が一定数存在します。中には、軽薄で不誠実で自己中心的に見えるのに、なぜか人を惹きつけてやまない人も。今回は、そんなタイプに惹かれてしまう謎に迫ります。

モテる=性格がいい、とは限らない

大前提として、「モテる」ことと「人間性が高い」ことはイコールではありません。なぜなら、恋愛は必ずしも道徳的な価値観だけで動くものではないからです。たとえば、次のような人が「モテる」とされる傾向が実際にはあります。

・自信に満ちている

・ミステリアスで掴みどころがない

・刺激的で一緒にいるとドキドキする

・押しが強くてリードしてくれる

・外見や会話術が優れている

これらの特徴は「人間性の高さ」とは関係ありません。むしろ、人間性の低さと紙一重であることも多く、一見すると“危険な人物”に惹かれてしまう人の心理が背景にあります。

 

「ダメ男」に惹かれる心理メカニズム

心理学の世界では、「不安定な愛情スタイル」にある人ほど、いわゆる「ダメ男」や「人間性が低い人」に惹かれる傾向があるとされています。

具体的には、次のようなメカニズムが考えられます。

1. ドーパミンの罠

1. ドーパミンの罠

予測不能な相手に振り回される恋愛は、脳内でドーパミン(快楽物質)が放出されやすくなるといわれています。「今日は優しかった」「でも翌日は既読無視された…」このような不安定な刺激の繰り返しが中毒性を生み、離れられなくなってしまうのです。

2. “支配と服従”の構造

人間性が低いタイプのモテ男の多くは、自分本位で相手をコントロールするのが得意です。「お前は俺がいないとダメだろ?」といった態度や、絶妙なタイミングでの甘い言葉によって、相手の自尊心を揺さぶるのです。

3. 自分に自信がない女性ほどハマりやすい

「私なんかが愛されるのは、あの人くらいしかいない」と思い込んでしまうと、たとえ人間性が低くても、その人の存在が唯一無二に感じてしまうものです。

これは、承認欲求が満たされていない状態で恋愛を求めた場合によくある現象です。

自分に自信がない人、自己肯定感が低い人、過去の恋愛や人間関係、家庭環境などにより心に傷を抱えている人。

こういう人は、恋愛を通してダメ男に依存したり、過剰な執着心や依存心を抱いてしまいやすい傾向があります。

刺激が重視される現代的恋愛

近年、SNSやマッチングアプリの普及により、恋愛における“第一印象”や“ドキドキ感”が重視される傾向が強まっています。

良い悪いはともかく、今後の人生設計やライフステージについてよく考えるための恋愛ではなく、単に刺激やスリルを求めるだけの恋愛が増えてきているということ。

これには、経済の低迷により結婚が難しくなってしまった現代社会的な問題や、それに伴う結婚や恋愛への意欲の低下といった原因が考えられます。

結果として、誠実で真面目な人よりも、嘘が上手な人や、自信満々な態度で(良くも悪くもテキトーに)恋愛を楽しめる人、言葉によるプレゼンがうまい人など、外向きの魅力が強い人が選ばれる傾向にあるようです。

人間性の深い部分に触れる前に、恋がスタートしてしまう。だからこそ「性格が悪いのにモテる」という現象が起こるわけです。

 

「いい人」が恋愛で損をしないために

では、誠実でまじめな“いい人”は、どうすれば恋愛で報われるのでしょうか?

1. 自分の価値を理解する

「自分はまじめだからモテないんだ…」と思い込んでいませんか?それは大きな誤解かもしれません。

むしろ誠実さを武器に変えるには、「自信」と「自己開示」が必要です。まじめで不器用でも、安心感と信頼感で相手を惹きつけることは十分に可能です。自分の長所や魅力を俯瞰し、できるだけ強気な恋を心掛けましょう。

2. 魅力の“見せ方”を変える

2. 魅力の“見せ方”を変える

清潔感のある見た目に気を使ったり、聞き上手に徹したり、ユーモアを意識したり──外見や会話のとっかかりを整えることで、内面の魅力にたどり着いてもらいやすくなります。

とはいえ、無理をして背伸びをするとかえって不自然な態度になってしまったり、相手に不信感や違和感を与えてしまったりすることも。あくまで“自分らしさ”を軸に調整することを意識しましょう。

3. 「恋愛=評価」と思わないこと

「モテるかどうか=人間としての価値」ではありません。恋愛はたまたまの縁やタイミングに大きく左右されます。

他人のモテを羨んで自己否定に陥るのではなく、自分が大切にしたい恋愛像を持ち続けることが何より大切です。

人間性が低い人がモテるのは「不思議」ではなく「構造的」

「ダメ男なのにモテる」という現象は、感情の仕組みや社会構造、心理的な依存性などが複雑に絡み合った結果です。

一時的な魅力に惑わされやすい現代だからこそ、本当の意味で「いい恋愛」をするために、自分の軸や自分なりの恋愛観をしっかりと持ちましょう。

恋愛における「モテ」は表面的で短期的なものです。一方、「信頼」は積み重ねていくことで得られる長期的な愛の土台になります。

“いい人”が報われる恋愛は必ず存在します。だからこそ焦らず、誠実さを武器に、自分らしい恋を育てていきましょう。

Written by はるお

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