誰もが一度は耳にしたことがある『女の敵は女』という言葉。時には励まし合い、支え合える女性同士だからこそ、「裏切られた」と感じたときの衝撃は大きくなりがちです。今回は、そんな『女の敵は女』にまつわるエピソードを集めました。
女性が『女の敵は女』と感じるのはどのようなときなのでしょうか? 以下、『女の敵は女』をテーマに、衝撃のエピソードを5つ紹介します。
わたしが新卒で入社した企業では、出勤した女性社員が手分けしてオフィスの掃除をする習慣がありました。
年配の従業員はまったく疑問に思っていないようでしたが、女性だけが負担していることにどうしても納得できず、若手の女性社員みんなで思い切って上司に掛け合うことにしたんです。
予想に反し、上司はわたしたちの意見を快く受け入れてくれ、自ら男性社員も含めた当番制を提案してくれました。
ところが、ここで口を出したのがベテラン女性社員のAさん。
「掃除なんて女性社員でやりますよ」「男性に掃除をさせるなんてありえない」「女性の方が得意ですから」と。
結局、わたしたち若手女性社員の訴えは白紙に戻されることに。
「女の敵は女なんだなあ」と、毎朝掃除中のわたしたちの前を通り過ぎていく男性社員たちを見ながら深いため息をついています。(27歳/事務)
もともと生理痛が重いタイプだったわたし。
介護施設へ就職してから2年間、痛み止めでだましだまし仕事を続けてきました。
そんなあるとき、痛みでどうしても起き上がることができず、吐き気も併発したので、ついに生理休暇の申請を決意。直属の上司は男性だったのでためらうところもあったのですが、「体調管理も仕事の一環だから」と理解を示してくれました。
しかし後日、お昼休憩をしていると、女性の先輩が聞こえよがしに「今の若い子はいいよね」「みんな生理痛なんてガマンしてるのに……」と言っているのが耳に入ってしまったんです。
同じ女性なのに、なぜ? という思いと、これまでの苦しみを理解してもらえない悔しさで涙が止まりませんですた。それ以来、どんなにつらくても生理休暇の申請はできていません。(25歳/介護)
大学生のころから付き合っていた彼氏との関係は社会人になっても順調で、「このままこの人と結婚するんだろうな」と思っていました。
それなのに、ある時期から明らかに彼の様子がおかしくなったんです。
LINEの返信は遅くなり、デートの約束もなかなか取れず、やっと会えてもどこか上の空。
思い切って問いただすと「実は…… 気になる人ができた」と。信じられない気持ちでしたが、どうしようもありません。つらい気持ちに蓋をしてお別れをしました。
それから1か月後、SNSで目にしたのは、まさかの親友と元彼の2ショット写真。
あとから共通の友人に聞いた話によると、親友はわたしが親友に話した彼へのちょっとした愚痴や、わたしの過去の彼氏の話をネタに彼との距離を縮めていたそう。
傷心のわたしを親身に慰めてくれたのも親友だったのだけれど……。
それっきり親友とは縁を切りましたが、それからすっかり人間不信です。(33歳/公務員)
高校2年生の冬。いつもより混雑した通学電車で痴漢被害に遭いました。
あまりのショックに声を上げることもできず、ただ固まっていたのですが、ありがたいことに近くにいた社会人のお姉さんが気づいてくれて。次の駅でわたしと一緒に降りて落ち着くまで付き添ってくれたんです。
結局学校には遅刻してしまったので、同級生からあれこれ詮索されることに。隠す必要もないと思ったので、すべて正直に話しました。
すると驚いたことに、「かわいい子は大変だね」「隙があると狙われるっていうけど?」と、心ない言葉をかける人が何人か現れて……。
ほとんどの同級生は「大変だったね」「無理しないでね」と優しく寄り添ってくれたのですが、痴漢のショックと一緒に忘れられない嫌な記憶になっています。(30歳/自営業)
子どもの幼稚園で知り合ったママ友5人組。送迎時のおしゃべりやランチ会、休日の公園遊びなど、和気あいあいとした関係でした。
そんなある日、グループ外のママから衝撃の告白が。
「言うべきか迷ったんだけれど…… あなたの悪口を言うための裏アカウントがあるの知ってる?」
彼女から見せられたスクリーンショットには「見栄っ張り」「性格悪そう」「子どもの習い事多すぎ」「旦那の年収自慢うざい」といった書き込みの数々。
何よりショックだったのが、つい先日も楽しくランチを共にした一番の仲良しママが投稿の中心人物だったことです。
表では笑顔で接しながら、裏では執拗な陰口。いい関係が築けていると思い込んでいただけにダメージは大きかったです。当然ですが、今はお付き合いはありません(36歳/主婦)
職場・恋愛・プライベート……。どんな場面でも、同じ女性から受けた言葉や態度は深く心に刺さります。特に、「わかってくれるはず」と期待していた相手からの裏切りや冷たい言葉は、その分ショックも大きくなってしまいがち。
一方で、同じ女性だからこそ分かり合える気持ちもたくさんあります。
『女の敵は女』であると同時に『女性の味方は女性』。敵認定せざるを得ないような人がいるのと同時に、困ったときに手を差し伸べてくれたり、傷ついたときに寄り添ってくれたりする人もいます。
小さな気遣いや思いやりを忘れず、身近な女性と気持ちのよい関係を育んでいきたいものですね。
Written by やまだうめ