「男女平等」という認識が強い現代社会。女性の地位や権利が主張され、改善されてきたことが多いですよね。
しかし逆に、「これって男性差別?」「男性は大変だな……」と感じることもちらほら……。
女性の権利ばかりがフューチャーされがちですが、「男性がはっきり言った方がいいのでは?」と思うことを女性視点で挙げていこうと思います。
「男女雇用均等法」が制定される前は、就職したとしても多くの会社では、男性と女性では就ける職種が違いました。女性の仕事はお茶汲みやコピーなど簡単な仕事がメインで、それ故にお給料にも差があったのです。
「女性は養われるもの」という価値観が一般的でしたし、女性は守られなければいけないという立場でした。
それと同時に、「女性はチヤホヤされて当たり前」という考えも今より強かったです。
良い意味でも悪い意味でも、男女の役割や扱いに差があるのが普通でしたし、そこに疑問を感じる人もいなかったのです。
雇用では平等になってきても、「女性は配慮しなければいけない存在」「力では男性に敵わない=社会的弱者」という認識は変わりません。
また、女性特有の体の不調や、妊娠・育児の大変さが理解されてきたことも大きいと感じます。
ハラスメントという意識が強くなってきてからは、女性専用スペースや女性専用車両も増え、女性が安心できる空間が重要視されてきました。
前項に挙げた理由などで女性が優遇される場面は多いですが、「それって今の時代男女関係ないのでは?」という場面もあります。
例にあげると、一昔前まで主流だった映画のレディースデイも近年は廃止傾向にあるそうです。確かに今の時代、男女での収入の差が少なくなり、女性だけが優遇されるのも違和感がありますよね。
女性という立場を配慮したとしても、女性が得してるなと感じることって他にもあるものです。
女性から見ても「男性もはっきり言っていいのでは?」ということを3つ挙げていきます。
一部の食べ放題の店舗では、男女で料金設定が異なるところがあり、それがちょっとした物議になることも。
「一般的には男性の方がよく食べるだろう」という理由なのでしょうが、「大食いの女性も少食の男性もいる」と言われると、正直なんとも答えられないのも確か。
他にも「レディースランチはあるのにメンズランチはない」など、食に関して「女性の方がお得」ということに不満をもっている男性は多いと感じます。
今や出会いにもお金がかかる時代ですが、アプリや婚活パーティーも、女性は無料や低価格。
出会いを目的とした相席ラウンジに関しては、男性は1時間で1万円近くかかるところが多いのに対して、女性は無料で飲み放題や食べ放題付きが基本となっているようです。(店舗やシステムにもよります)
もちろん、一人でも多くの女性に来てもらい、男性はそれだけ質が高い人に来てもらいたいという狙いは理解できますが……。
でもやっぱり「出会いに関しては男性ってお金かかるよなー、大変そう……」と客観的に見て思うのは確かです。
男性がそこをはっきり言うと「セコい」と言われて叩かれそうですし、難しい問題ですよね。
女性と同じくらい家事や育児を求められる一方、男性が「主夫」となり養われることには、まだまだ理解されにくいのが現状ではないでしょうか。
同じような意味合いの例として、以前筆者がテレビで見た30代カップルのお話をします。
女性が音楽に関する夢を追いかけているけれど、まだ食べていくには十分でなく、相手の男性が金銭的にも援助して応援している。というものでした。
それを見て率直に「素敵だな、男気があるなぁ」と思いましたし、スタジオトークでも男性が賞賛されていました。
しかし、ふと「これが男女逆だったらどうだろう……」とも思ったのです。
男性がいつまでも夢を追いかけて女性の援助を受けているというのは決して賞賛されることではなく、「情けない」「女性が可哀想」と全く別の印象になるのではないでしょうか?
社会全体のイメージとして、やはりまだまだ男性の方が社会的立場や「大黒柱」としての役割を求められているのです。
男性は「仕事をしなければ社会的価値がない」というプレッシャーを女性以上に強く感じて生きていると言えます。
しかし時代的にそれを主張することが許されない雰囲気があり、男性の生きづらさの原因であると感じます。
今回は「男性がはっきり言った方がいいこと」について挙げていきました。
正直、今回のテーマについてはいろんな見方があるでしょうし「いやいや女性だって……!」と思うこともあるかもしれません。
日本は男尊女卑の時代が長かったので、やっと当たり前に女性の権利が主張できる時代になり、メディアを通して女性の主張が強く感じるのかもしれません。
しかし一方で、男性だからこその大変さや理不尽さが見過ごされているのも確か。
令和になってもまだまだ「男性だから、女性だから」と社会に求められるイメージ像はあります。
真の意味での「男女平等」とはどういうことなのか、全員が納得する答えは出ないのかもしれません。
しかし、自分の大変さばかり主張するのではなく、相手の立場にも目を向ける心をもつこと。それが社会を円滑にしていくために大切なのは間違いありません。
Written by 花山こころ