もしかしたら間違えて使っている…⁉「モラル」と「マナー」の違いを解説

最近、「モラル」と言う言葉を聞くことが増えてきました。モラルを守るべき、モラハラがひどい、そんなセリフを自分も話しているし、周囲から聞くことも多いでしょう。

今、それだけモラルが求められ、注目されている時代なのです。そんなモラルですが、意外にも曖昧な認識で捉えている人が少なくないのではないでしょうか。

ここでは、モラルについてしっかりとお話ししていこうと思います。

モラルとは?

モラルの意味

モラルの意味

モラルとは、私たちが社会生活を送っていく中で守るべき規範のことです。その内容は法的に定められているわけではなく、個人の善悪の判断にかかっているでしょう。

例えば、道徳的に正しいと考えられることが、一般的なモラルです。他人に迷惑をかけない、道端にゴミを捨てないなどがよく知られているモラルだと言えるでしょう。

モラルの語源は、ラテン語の「mores(モーレス)」です。モーレスは集団生活していく上で守るべき行動のこと。日本語で言うと、掟のような意味です。

モラルとマナーの違い

モラルとマナーを、同じ意味だと思っている人も多いでしょう。同じような意味で確かに使われていますが、厳密にはやや内容が異なってきます。

モラルは道徳観や倫理観が問われ、マナーは態度や礼儀などの行儀作法。例えば交通マナーは個人の善悪うんぬんより、明確に判断基準が整っていますね。

このようにマナーの方が感覚的ではなく、明確な内容であることが多いです。

モラルという言葉の使い方

モラルハラスメント

モラルハラスメント

通称、「モラハラ」と呼ばれるものです。道徳に反するような嫌がらせ行為が、モラルハラスメントといえます。

モラルの言葉が使われている用語の中で、近年特に注目を集めているでしょう。無視する、暴言を吐くなど、モラルハラスメントに該当しています。

例えば家庭内で夫からずっと口を聞いてもらえない、不機嫌な態度で威圧されている、このような場合妻はモラルハラスメントを受けているといえます。

会社の上司が部下に「馬鹿」「お前なんか使えない」などのひどい言葉を投げかけるのも、立派なモラルハラスメントです。「モラハラ上司がいる」「モラハラのひどい夫」など、あちこちで当たり前に聞くようになっているでしょう。

モラルがある

「モラルがある」と言う言い方は、ビジネスの面で使われることが多いでしょう。「社会人としてモラルある行動をする」などです。

モラルがある人と言うのは褒め言葉で、常識的な人物に使われます。

モラルに欠ける

前述のモラルあるの反対で、モラルのない行動に対し使う言葉です。

「モラルに欠ける言動は慎みましょう」など、どのような場面でも使えます。ですので、モラルのない人と言う言葉はその人を暗に批判していると言うことです。

モラルの問題

何か悪いことをしても、法に触れていなければ平気な顔している人も少なくありません。

そんな人に対し、「あなたの態度はとても不愉快だ。法律の問題ではなく、モラルの問題だ」と指摘できるでしょう。

モラルを守る

常識やルールを守るという意味です。モラルを守ることで、社会的秩序が守られます。

外出先で出てしまったゴミを持ち帰ることも、迷惑駐車しないことも、すべてはモラルを守っている行動だと言えるでしょう。教育現場では、子供たちに対し「モラルを守ろう」と言われることも多いですね。

モラルに反する

モラルを守るの反対の言葉として、モラルに反すると言う言葉が使われます。つまりは、社会秩序を乱すような行為をすることです。

「モラルに反する行動を慎むべき」など、あらゆる場面で使われる言葉です。他人を傷つけたり、ゴミのポイ捨てをしたり。すべて、モラルに反しています。

モラルハザード

もともとは保険用語として使われていた、モラルハザードという言葉。保険を契約し、安心して逆に事故を起こしてしまうような危険を指しています。

この例で言うと、「保険契約により安心した契約者からモラルハザードが発生してしまった」などの使い方ができます。今では保険の現場だけではなく、金融の場面等でもモラルハザードという言葉が使われるようになってきたでしょう。

「モラルハザードを防止するための策」「モラルハザードを懸念すべき」など、モラルハザードはビジネス面にも普及してきています。

情報モラル

インターネット等情報社会において、常識的な行動を取るための言葉です。例えば、SNSで他人の写真を探してしまうような行為は、情報モラルに欠けています。

著作権を守ったり、個人情報を大切に取り扱っているような場合は、情報モラルが守れていると言えるでしょう。

インターネット上での迷惑行為が見つかったような場合は、「情報モラルを守ってください」と注意できます。

「モラル」ない人に迷惑をかけられているなら……

「モラル」ない人に迷惑をかけられているなら……

以上、「モラル」についてお話ししました。モラルは、法律で決められたものではなく曖昧です。

しかしながら、あまりにもモラルない行動をとっていると、周囲から人はいなくなってしまうでしょう。

さらには、モラルのない行動の延長線上に、犯罪が発生してしまうのです。モラルを守ることで社会秩序が守られ、集団生活が成り立つのです。

こちらの記事をご覧になっているあなたは、モラルのない人に不快な思いをさせられて悩まれているのかもしれませんね。モラルある行動をしておけば、モラルある人が自然と集まってきます。

こちらの記事を参考に、モラルの意識をより高めていただければ幸いです。

Written by みなみ

こんな部屋じゃ誰も呼べない… 片付けが苦手な人の特徴4つ ▶

みなみの他の記事を読む