恋人との関係がこじれたとき、よく耳にするのが
『ちょっと距離を置いて冷静になって考えることにした』ってヤツ。
でもそれって本当に効果があるんでしょうか?
キツイことを言うようですが、この『冷却期間』っていうのを置いて、その後、関係がうまく修復された例をあまり聞いたことがない!
でも、それでも、この『冷却期間』って言葉、絶滅しないんですよねえ。
その疑問を踏まえつつ、実際、冷却期間にはどんな効果があるのか、
あるいは、効果なんかないのかをお話しましょう。
女性から言い出したか、男性から言い出したか、それによっても状況は変わってきます。
例えば、男性が一時の気の迷いで浮気をしてしまったのが彼女にバレて、女性が「もう別れる!」となった場合、そして男性がいくら謝っても許して貰えず、「とにかく冷却期間を置きたいの」となった場合……、これは意味があるかもしれません。
というのは、男性の浮気は一時のもので、彼女から心が離れたわけではないから。
そして彼女にしても、彼が嫌いでないから怒ったわけで、少し距離を置いて女性が落ち着くのを待ち、男性が心からの反省を見せることで、元の鞘に収まることも多いのです。つまり、
女性から切り出した冷却期間は、「一度冷静になりたいの」ということで、お互い復活の可能性を探っている部分が大きいと考えられます。
一方、男性の方から「距離を置きたい」と提案された場合はちょっと違ってきます。
そもそも気持ちを話すのが苦手な男性の方から、そんな言葉が出たというのは、気持ちが「別れ」に傾いているということ。
実際には、2人の関係を見直そうなんて思っていないと考えた方がいいです。
いきなりパッと別れるのは無理そうだから、自然消滅を狙ってフェイドアウトしようとしているってところ。
身も蓋もないですが、これを切り出された場合は、「2人の関係に飽きた」か「他に好きな女性が出来た」と考えられます。つまりは、元に戻る可能性のための冷却期間ではなく、別離までのワンクッションってわけ。
理不尽ですが、狩猟の本能を持つ男性は、こうして束縛を逃れ、野に放たれた野獣のように新しい狩りに出かけて行くんです。行きたがるんです。
どちらが言い出したかに加えて、考えるべきは距離を置くことになった『原因』です。
単なる喧嘩別れが理由なら、男性は離れていて、ふと弱気になり、
「あいつに会いたいな」、「やっぱり1人は寂しいな」と彼女を恋しく思ったりもするでしょう。
そして安心感や安定感を求めて元に戻ってくる場合も考えられます。
ただ、離れているということは、その間に嫌なことが起こる場合もあると同時に、前向きなことや、新しい出会いもあるってこと。
そうすると、最初のうちは元カノを恋しく思っても、どんどん気持ちが離れてしまうケースだってあるってことを覚えておかなきゃいけません。
では、仮に冷却期間を置いたのち、再び交際がスタートしたとして……、
以前より深い愛が芽生えるでしょうか?
前に書いた通り、復活するのは、「やっぱり1人は寂しいな」という状況が多いのです。
そんな時は、お互いに慣れている相手の方が一緒にいるのも楽ですしね。
でもそれは、離れている間に新しい出会いもなく、特別前向きなこともなかったってこと。女性が思いがちな、
「やっぱり私でないとダメなのね」
というのとは、少し違ってるんです。
「1人でいるよりはいい」、「あいつといると楽」、なわけですから、いつまた同じ状況になってもおかしくないという危険をはらんでいます。
いかがでしょうか?
結論的に、一度離れてしまうと本格的な別れに向かってしまうことがほとんどのようです。
少なくとも、『彼の気持ちが離れかけている』というときは、距離を置くということは絶対に避けた方がいいでしょう。
それができるのは、よほど自信があるか、愛を失っても構わないと思える人だけ。
大変でも「冷却期間」に逃げたりせず、「今」、2人の問題にきちんと向き合うことが復活愛への早道です。
参考文献
「彼が夢中にならずにいられない、最高の彼女になる方法」
新堂冬樹 宝島文庫
Photo by Eric Albee