SNSが原因⁉︎ 若者の恋愛に潜むギャップ4選

「付き合ってみたけど思っていた恋愛と違う……」そんなモヤモヤを感じる若者が増えています。実際の恋愛は思い通りにいかないことも多く、楽しいことばかりではありません。しかし現代の若者は、思い描く理想と現実のギャップが大きく、現実を受け入れられずに戸惑ってしまうようです。

そこには、時代背景と若者特有の心理が関係しています。今回の記事は、若者が恋愛で感じるギャップと、その原因を探っていきたいと思います。

若者の恋愛に潜むギャップ4選

SNSで見る恋愛とのギャップ

SNSで見る恋愛とのギャップ

今や「SNSをやらない人はいない」と言っても過言ではありません。恋愛も決して個人間だけのものではなく、ある意味「映えの1つ」となっているのではないでしょうか。

記念日に行った高級レストランの投稿や、仲睦まじいデート動画、リンクコーデなど、「こんなにも愛されている自分」で投稿が埋め尽くされています。もちろんSNSは「キラキラしたところの切り抜き」であり、その裏には2人にしかわからないような現実があるものです。

しかしそれを見た若者の多くが、「これがあるべき恋愛の姿」「常にラブラブなのが普通」と無意識に思うようになりました。

現実の恋愛はもっと泥臭いもの。すれ違う日もあるし、関係が進むにつれて愛情表現のカタチが変わるのも自然なこと……。なのにSNSで見た完璧な恋とは程遠い現実を見た瞬間、「冷めた」「理想の恋愛ができる人が他にいるはず」と感じてしまうのです。

連絡・会う頻度のギャップ

恋愛の中で意外とすれ違いを生むのが「連絡頻度」や「会う頻度」のギャップでしょう。

恋愛経験が少ないと、「毎日頻繁に連絡を取り合うもの」「週末に1日デートして、平日は仕事終わりにご飯……」みたいに思っている人が多いのです。

しかし現実は、頻繁にLINEをしたい人もいれば、1日1回くらいで十分という人もいますし、職種によって残業や休日出勤の頻度もそれぞれ……。「付き合ったけど思ったように距離が縮まらない……」と不安になってしまうのも、若者の恋愛におけるギャップあるあると言えます。

現実的な違いを理解できないと「冷められたのかも」「重いと思われてる?」と不安が募り、関係がぎくしゃくしてしまうのです。

「女性(男性)はこういうもの」というギャップ

恋愛がうまくいかなくなる原因の1つに、「女性(男性)とはこういうもの」という固定概念が引き起こすギャップがあります。

たとえば、「男性はリードすべき」「女性にはムダ毛はない」といった価値観や理想像をもっていると、相手がその通りでなかったときに、強い憤りや戸惑いを感じて冷めてしまいます……。

また現代は、推し活が盛んなことも、若者が恋愛にギャップを感じる要因です。ファンとの距離が近く、推しが身近な存在になればなるほど、「ファンタジーの異性と現実の異性の境界線」が曖昧になるものです。無意識に「推しが異性の象徴」になってしまうと、現実の異性への落胆がどうしても大きくなってしまいます……。

ネットで見る恋愛マニュアルとのギャップ

「男性(女性)心理はこう」「こうすればうまくいく」といった恋愛テクニック情報を信じすぎると、現実とのギャップに悩むことがあります。

ネット上の恋愛マニュアルはあくまで「一般論」であり、実際の相手に必ず当てはまるとは限りません。性格や環境、価値観といった個別の事情があるのは当たり前です。マニュアル通りに動いても思った反応が得られず、「うまくいかない」と感じてすぐに諦めてしまうのです。

物心ついたときからネットがあるのが当たり前、AIに聞くと何でも簡単に答えが返ってくる時代で育ってきた若者にとって、ネットの情報は何よりも信憑性が高いもの。それゆえに「目の前の相手を見ること」が忘れがちになっていると感じます。

「タイパ重視」の若者にとって「恋愛のギャップ」と向き合うことは難しい……?

「タイパ重視」の若者にとって「恋愛のギャップ」と向き合うことは難しい……?

現代の若者は、とにかくタイパ重視。合わないと感じた職場や人間関係は、「向き合う」よりも「自分の理想を求めて次に行く」という価値観がスタンダードなのではないでしょうか。

恋愛のギャップを感じたときに大切なのは、「理想と現実を埋めようと焦る」よりも「理解して受け入れようとする姿勢」です。

相手の行動や言葉に違和感を覚えたときは、「どうしてそう思うの?」と冷静に聞いたり、感情的にぶつかるよりも、「自分はこう感じた」と素直に伝えることが、関係を深めるためには大切なはずです。

しかし若者にとってはそういったやり取りにエネルギーを使うより、さっさと理想の恋愛ができる相手を探しに行った方が要領が良いと感じるのでしょう。

運よくそういう相手に出会えればラッキーですが、現実と向き合わない限り、いつまでたってもギャップに苦しむ恋愛を繰り返してしまうことになります。

恋愛のギャップは絆を育てるチャンス!

恋愛のギャップは、若者に限らず、誰にでも起こりゆるものです。

SNSや情報過多な時代だからこそ、「理想」と「現実」の差に戸惑う場面は、どうしても増えています。しかし、ギャップは決して悪いことばかりではなく、むしろ相手を深く理解するためのきっかけになります。

自分の思い込みを手放し、相手と自分の違いを認めることで、関係性はもっと深く唯一無二のものに変わっていきます。大切なのは、完璧な恋愛を求めることではなく、ギャップの中にある「相手のリアルな愛情」を見つけていくことなのです。

Written by 花山こころ

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