「好きだけど手をつなぐのは嫌」その気持ちの正体とは?

恋人と付き合い始めると、スキンシップが自然と増えていくものです。

中でももっとも多いのが「手をつなぐ」ことではないでしょうか。

街中でも仲良く手をつないで歩くカップルを見かけると、「カップルなら当然」と感じる人も多いでしょう。

しかし、中には「彼のことは好き。でも手をつなぐのは嫌…」と感じる女性も少なくありません。

そんなとき「私って冷たいのかな?」「愛情が足りないのかも…」と不安に思うこともあるはずです。

実は、この「手をつなぎたくない」という気持ちは、決して珍しいものではありません。

心理的な背景や性格、そして体質的な要素が関係している場合もあるのです。

今回は「好きだけど手をつなぐのは嫌」という気持ちの正体について、詳しく解説していきます。

「手をつなぐ=愛情表現」とは限らない

まず知っておきたいのは、「手をつなぐ」という行為は確かに愛情表現の一つではあるものの、それが絶対的な基準ではないということです。

手をつなぐことが好きな人もいれば、そうでない人もいる。愛情の深さや真剣度を測るものではなく、あくまでコミュニケーションの形の一つの形に過ぎない──ということを頭に留めておきましょう。

つまり、「手をつなぎたくない=彼を好きじゃない」ではないのです。

ここを理解しておくと、以降の話がスッと頭に入ってきやすくなるはずです。

それでははじめに、「手をつなぎたくない」と感じる理由から解説していきます。

「手をつなぐのが嫌」と感じる理由

「手をつなぐのが嫌」と感じる理由

「好きなのに手をつなぎたくない」と感じる理由は人によって異なります。

代表的なものを整理してみましょう。

人前でのスキンシップが恥ずかしい

街中や人混みで堂々と手をつなぐのは、ロマンチックだと感じる人もいれば「人に見られている気がして落ち着かない」と感じる人もいます。

日本は特に欧米と比べて公共の場でのスキンシップに消極的な文化があるため、「人目が気になる」という心理が生まれるのも何も不自然ではありません。

また、学生時代に「手をつないでいるところを冷やかされた経験」や「周囲から視線を感じた記憶」がある人ほど、無意識に人前でのスキンシップを避ける傾向があります。

これは「愛情がない」わけではなく、あくまで「人に見られることへの照れや抵抗」が原因です。

スキンシップそのものが苦手

「恋人同士ならスキンシップをするのが普通」と思う人もいますが、すべての人がそうではありません。

そもそも体に触れられること自体を「落ち着かない」と感じるタイプも存在します。

このタイプの人は、友達や家族と過度に触れ合うことが少なく、ハグや肩を組むといった行為にも抵抗がある傾向があります。

恋人との関係においても「距離感が心地よさの条件」であり、触れ合うよりも会話や一緒に過ごす時間を大事にする傾向が強いのです。

これは「愛情が薄い」のではなく、「触れ合い=安心」よりも「心の通じ合い=安心」と感じる感覚の違いに過ぎません。

感覚過敏によるもの

感覚過敏とは、触覚や聴覚、嗅覚などの感覚が通常よりも鋭く、他の人なら気にならない刺激にも強い違和感を覚えてしまう状態です。発達特性や体質として持っている人も多く、決して珍しいものではありません。

手をつなぐという行為に伴い、相手の手の温度や湿度、握る強さ、さらには皮膚の感触までも過敏に感じてしまうケースがあります。

その結果、「痛い」「気持ち悪い」「くすぐったい」といった感覚が先立ち、手をつなぐ行為そのものが苦痛になってしまうことも。

この場合も「彼が嫌いだから」ではなく、「体が強い刺激に反応してしまう」だけのこと。

無理をするとストレスが溜まり、関係自体が辛く感じられてしまうこともあるため、正直に相手に伝えることが大切です。

過去の経験やトラウマ

過去の経験やトラウマ

過去の経験が現在の感覚に影響している場合もあります。例えば、元恋人に無理やり手をつながされた経験、あるいは人前でからかわれたり嫌な目にあった経験など。

こうした過去の記憶は「手をつなぐ=不快な出来事」という関連づけを脳に残してしまうことがあります。

その結果、今の恋人との関係には何の問題がなくても、体が反射的に「嫌だ」と感じてしまうのです。

トラウマに関しては時間をかけて「安全な相手となら大丈夫」と上書きしていくことが重要です。

無理に克服しようとする必要はなく、少しずつ安心できる場面で慣れていけば十分です。

彼にどう伝えればいい?

恋人が手をつなぐのを拒むと、多くの男性は「気持ちが冷めたのかも」と不安になります。

ですが、ここまで見てきたように「手をつなぎたくない理由」は必ずしも愛情不足ではありません。

むしろ「好きだからこそ自然体でいたい」「自分らしい距離感を守りたい」と感じているケースも多いのです。

大切なのは「嫌」という行動の裏にある心理を正しく理解すること。

「手をつなぎたくない」と思ったときは、正直に、でも優しく伝えるよう工夫してみましょう。

たとえば──

・「人前で手をつなぐのは恥ずかしいけど、二人きりなら大丈夫」

・「触れられるのが苦手だけど、あなたのことは本当に大好き」

・「感覚が敏感だから、ゆっくり慣れていきたい」

こうした伝え方なら、「拒否」ではなく「自分の性質や気持ち」として理解してもらいやすく、彼の不安を和らげやすいのでおすすめです。

恋愛では「彼が望むから」という理由だけで無理に行動すると、ストレスが積み重なり、やがて関係自体がしんどくなってしまうことがあります。

大切なのは、二人にとって心地よい距離感を探すこと。手をつなぐことが苦手でも、笑顔や会話、思いやりのある行動など、愛情を示す方法はいくらでもあります。

無理に「手をつながなければ」と考える必要はありません。

愛情表現は手をつなぐことだけじゃない

「好きだけど手をつなぐのは嫌」という気持ちは、決しておかしいものではありません。

・人前でのスキンシップに抵抗がある

・スキンシップそのものが苦手

・感覚過敏による違和感

・過去の経験やトラウマ

理由はさまざまですが、どれも「愛情がない」ことを意味するわけではありません。

大事なのは、正直に気持ちを伝え、お互いにとって自然で安心できる距離感を築くこと。

手をつなぐかどうかは愛情を測る物差しではなく、むしろ「二人なりの愛情表現を大切にすること」が、彼との信頼関係や絆、ひいては愛を深める秘訣です。

Written by はるお

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