日頃の小さな言動が積み重なり、気づかないうちに相手に不快感や嫌悪感を与えてしまうのはそう珍しいことではありません。
親しき中にも礼儀あり。何でも話せる相手だと思って気を許していたのに、実はめちゃくちゃ嫌われていたり、無意識に傷つけていたりするケースも……。
そこで今回は、多くの人が無意識に口にしがちなNG発言や言動を一挙ご紹介。ぜひ今後のコミュニケーションの参考にしてくださいね。
自分語りが多い人は、周囲との関係がギクシャクしがち。
自分の気持ちだけを一方的に押しつける会話は間違いなく、相手にとって大きなストレスになります。
多くの場合、こういった人は自分のことばかりに意識が向いているため、相手が退屈したり、関心を失ったりしていることに気づけないんですよね。
この状態が続くと、「この人は自分さえ良ければいいんだな」と思われてしまい、友人や同僚との関係が破綻する結果にもなりかねません。
自覚がある人は、まずは相手の反応や態度に目を向け、意識的に聞き手に回ることを心がけましょう。
良い関係を維持したいなら、相手のプライベートを詮索するようなお節介な言動はご法度。
特に、相手が話したくないことや傷つくような質問を投げかけると、その人との信頼関係が一気に崩れてしまう可能性があります。
たとえば、「家族とうまくいっている?」「お金の使い方どうしてる?」など、デリケートな部分を無理にたずねるのは絶対にNG。
たとえ野次馬根性でなく親切心からの言葉だったとしても、相手が何か問題を抱えているときに過度に干渉するのは避けたほうがよいでしょう。
陰口や噂話が多い人は、自然と周囲からの信頼を失っていくものです。
そうした言動は、周囲の人に「自分も陰で何を言われているかわからない」という不安感を与えます。
特に噂話の類は、人から人へと伝わっていくうちに事実とは異なる内容が加わることも多いのが特徴です。
そのため、広まれば広まるほどあらぬ誤解を生むケースもあるため要注意。
噂を広める人への信用はなくなり、結果として大事な人間関係に亀裂が生じることにもなりかねません。
過度なお世辞や褒め言葉を多用する人は、周囲から「本心がわからない」と思われて距離を置かれやすくなります。
特に、行き過ぎた褒め言葉は「何か裏があるのでは」と勘ぐられやすいため要注意。
毎回のように大げさに褒められると、「本当にそう思っているの?」と不審に感じてしまうのが人情というものです。
日本の文化では謙虚さが重視されるため、過剰に持ち上げる言動は「わざとらしい」「お世辞ばかりの軽い人」と思われがちなんですよね。
適度な褒め言葉は相手を喜ばせますが、過剰すぎると逆効果になりかねないことを理解しておきましょう。
他人のミスや欠点をしつこく指摘するような言動や態度は、人からの評価を下げる要因になりやすいため要注意。
「また間違えてるよ」「前もこうだったよね」と何度も言われて嬉しい人はいません。
そもそもこういう人はミスを責めることに夢中になっていて、本来の目的を見失っていることも多いんですよね。
人は誰しもミスをするもの。一方的に責め続けるのではなく、どうすれば改善できるかを一緒に考えるほうが良好な関係を築けるでしょう。
不幸自慢をする人は、知らず知らずのうちに周囲の人をうんざりさせている可能性大です。
たとえば、友人が体調を崩したと聞いたときに「私の方がもっとつらい経験をした」と自分の話にすり替えるような人、いますよね。
こういった発言は、とことんマイナスな空気を生みます。
最初は慰めてくれていた人も、しだいに「どう返せばいいのかわからない」「この人に話しても無駄」と距離を置くようになりがち。
大変な時期は誰にでもあるものです。それを周囲に押し付けるのは逆効果であることを理解しておきましょう。
被害者意識が強い人は、職場でも友人関係でもトラブルを引き起こしがちです。
たとえば、メールの返信が少し遅れただけで「無視された」と思い込んでしまう人がときどきいるんですよね。
「私なんてどうでもいいんでしょ!」と感情的に相手を責めると、当然ながら相手は疲れてしまい、関係がぎくしゃくします。
本来ならば、相手にも事情があると考えるべき。しかし、自分の被害感情を優先するあまり、相手の気持ちを無視してしまうのです。
周囲と良好な関係を築くためには、まずは自分の受け取り方を見直すことが大切。一方的に理不尽な扱いを受けているという意識を捨て、相手の立場を考えましょう。
信頼関係は長い時間をかけて築かれるものですが、壊れるのは一瞬です。
特に言葉は、相手に与える影響が大きいため要注意。たとえば、怒りに任せて発した言葉や冗談のつもりで言った一言が相手を深く傷つけることもあります。
なにげない一言が致命傷になり、長い付き合いがその場で終わってしまうことも珍しくありません。
日頃から発言には注意を払い、思いやりのある言葉選びを意識しましょう。
Written by 糸野旬