割り切った関係でも、不倫はしないほうがいい理由

不倫は、成就がとても難しい恋愛です。既婚男性を好きになった場合、自分や相手、相手の家族の誰もが傷つかずに結ばれることは、まずありません。好きな人と恋人同士になるとは、つまり……誰かの悲しみや苦しみの上に成就があるということなのです。

また、独身女性と既婚男性が不倫状態を脱して正式にお付き合いできるケースは、非常に少ないといえます。妻子ある男性が家庭を捨てる可能性は低く、独身女性はどうしても「2番目」に甘んじてしまうことが多いでしょう。

でも、だからといって、「私は本気になるつもりはないわよ。割り切った関係で不倫を楽しんでやるわ」と開き直るのも問題……。どんな状況であれ、不倫は相当にリスクのある恋なのです。

割り切っても、本気でも「不貞行為」

それなりに愛情があって不倫の仲になったにせよ、既婚男性は妻に不倫がバレたとなれば、独身女性をさっさと捨てて、みっともないほどに逃げ回ります。「不貞行為を犯した」という罪を自覚していれば、当然の正義を訴える妻には逆らえなくなるのです。また、妻の両親や自分の両親に不倫がバレたなら、どれほど叱責され、軽蔑されるかを想像して、身が縮みあがるのでしょう。

また、そんなみっともなく、悲しい思いはしたくないと、あえて「2番目」という存在を受け入れて、不倫を楽しんでやろう……なんて考えるのは、愚かだといえます。自分がどんなスタンスで既婚男性と関わろうが、不倫は「不貞行為」でしかないのです。

既婚男性と関係を持つと、男性の妻から慰謝料請求をされるかもしれません。また、男女の関係を持ったことが妻バレした時点で、慰謝料の支払いを逃れる道はほとんどないでしょう。割り切って楽しめば、不倫も楽しい恋……というわけにはいかないのです。

結局、割り切れなくなる

「特定の恋人を作ることを煩わしく感じる」「誰にも縛られたくない」と、不倫相手というポジションをラクに捉える女性も、多くはないものの、いるようです。けれど、いったん深い仲になって、逢瀬を重ねる中で、本当に割り切った関係をつらぬけるでしょうか? 付き合いが長くなるほど相手に情が湧いて、理性ではコントロールできない気持ちが生まれるものです。

そうして、初めはクールに割り切っていたものの、途中からすっかり「すがる女」になってしまった女性を、何人か見たことがあります。本気で好きになるわけがない! と強気な姿勢を取る女性ほど、本気で好きになれば既婚男性にすがりつき、「あなたがいないと、私はダメになる」と依存してしまうようです。

ライバルがつねにいて、しかも勝ち目が薄い「妻」というライバルですから、不倫愛は適当に楽しめないものです。独占欲や競争意識を知らず知らずのうちにくすぐられて、気づけば「奥さんには負けたくない!」と闘争心を燃やすようになってしまうでしょう。満たされない心に悔しさばかりを募らせる不倫は、やっぱり不幸せな恋だといえます。

既婚者は近づかないのが賢明

既婚者には、素敵な男性がたくさんいます。多くの魅力を備えるからこそ、結婚できたのです。でも、既婚者との恋は、マイナスばかりでプラスがほとんどありません。筆者は、不倫をする人に対して、頭ごなしに「やめろ」とは言いませんが、「こんな難しい恋愛に苦労するくらいなら、他の人を探したほうが、早く幸せになれるんじゃないの?」という助言はします。

満たされない恋心を持て余して嫉妬を燃え上がらせるのは、非常につらいことです。それをしたくないと思うのなら、既婚男性には近づかないのが賢明でしょう。回避できる苦しみは、自分から遠ざけるべきです。

Written by 岡崎咲

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