社会人として正しい敬語を使っているつもりが、実は間違えているかも!?自分の知らない間に、大恥をかいているかもしれません。敬語の間違いに気づかないままだと、相手に違和感を覚えさせ、印象ダウンにつながってしまいます。そこでここでは、間違えやすい敬語についてピックアップしてご紹介します。
【例文】上司「これ、先方に連絡しておいてくれる?」、自分「了解しました!」
「了解」には、「了解」には、相手の言うことを理解して認めるという意味があります。ですからこの場合、目下の者から目上の人に対して「認める」というのはおかしいですよね。
上司の言うことを深く理解できたときに「了解いたしました」と頷くことはOKですが、上司からの依頼を聞き入れる場合には、正しくは「承知しました」です。
「了解しました」とは、文法的に間違えた敬語ではありません。ただ、世間的には目上の人に使う言葉として良くないという風潮があるので、誤解を避けるためにも、使わないほうが無難かもしれません。
【例文】店員「お名前を頂戴できますか」、客 「はい、〇〇です」
予約の際など、よく店員の方に「お名前を頂戴できますか」と聞かれると思いますが、実はこれは間違えた敬語です。
ビジネスにおいて、取引先からの電話などでも、名前の確認のために「念のため、お名前を頂戴できますか」と聞いてしまっていませんか。
「頂戴する」とは、実際にものをもらうときに使う言葉です。名前はものではないので、ここでは「伺う」を使うのが正しいと言えるでしょう。「お名前を伺えますか」と聞けば失礼がありません。
【例文】「部長様はいらっしゃいますか」
目上の人により丁寧にしようと思うからこそ、ついつい「社長様」と呼びたくなりますよね。しかし、社長、部長、係長など役職名は、役職名自体が敬称です。ですから、役職名に「様」をつけることは二重敬語になり、間違えです。
同じように、結婚式で新郎様、新婦様と呼ぶこともNG敬語。新郎、新婦で十分なのです。
社長を呼ぶときは、〇〇社長、社長の〇〇様とすることが正しい敬語です。
【例文】顧客「担当の〇〇様はいらっしゃいますか」、店員「あいにく本日はお休みをいただいております」
ビジネスで使いがちな「お休みをいただいております」は、間違えた敬語です「いただく」という言葉には、相手の許可を得て、もらうという意味があります。
休みは、会社からもらっているものであって、お客様からもらっているものではなく、自分の意志で休んでいますよね。お客様の許可を得て休みを取ったのではないのですから、「いただく」という表現を使うことがおかしいのです。
正しくは、「本日、担当の〇〇は休みを取っております」です。
【例文】上司「今回の成功は、君の頑張りのおかげだよ」、部下「とんでもございません」
人に褒められた時に自分を謙遜する意味だったり、相手から謝罪されたときにも、相手に「気にしないでください」という気持ちを伝えるためだったり、ビジネスシーンではよく「とんでもございません」が使われます。
さてこの「とんでもございません」ですが、「とんでもない」に「ございません」をくっつけたものとして使われています。
ところが、「とんでもない」が一つの形容詞であるにもかかわらず、実際は「とんでも+ございません」の組み合わせになっていますよね。「とんでも」という言葉は存在しないので、「とんでもございません」という言葉は成立しないのです。正しくは、「とんでもないことでございます」です。
【例文】「すぐに確認させていただきます。折り返しお電話させていただきたいと思いますが、お電話番号を頂戴できますか」
「させていただく」自体は、自分がへりくだることで相手を立てる、丁寧な敬語です。しかし、使うシーンを間違えることで失礼になることがあります。
「させていただく」には、相手の許可を取るという意味があります。ですから、会社に対して「早退させていただけますか」とか「明日、ご連絡させていただきます」など、相手の許可を得てはじめて行動する事ができるときに使うのは正しいです。
しかし、「先日ご一緒させていただきました」とか「今から配らせていただきます資料をご覧ください」など、相手の許可が不要なものについては、間違えた敬語です。
また、「伺わせていただきます」など、「伺う」と「いただく」の2つ敬語が使われている二重敬語もNG。
例文のように、同じ文章の中に何度も「させていただく」が使われることも、聞きづらさから失礼に当たることがあります。
間違えやすい敬語を使っていると、いつの間にか自分の印象を悪いものにしてしまいます。正しい敬語を使えるようになれば信頼されるようになり、仕事にも恋愛にもいい影響を与えてくれますよ。
自分の敬語の間違えを正して、正しい敬語を使えるようになってくださいね。
Written by さあや