あなたはもしかして「厄介な上司」ではありませんか?
あなたと関わる若者は、顔はニコニコしていても、心のなかでは厄介な上司だと思っているかもしれません。
厄介な上司だと思われると、若者のモチベーションを下げたり、仕事の効率を落としてしまったり、何もいいことがありません。自分が厄介な上司ではないかどうか、一度チェックしてみてください。
最も厄介なのは、上司であるにも関わらず無能であることです。
段取りが悪くてかえって仕事を増やしてしまうとか、上司である自分が把握しておくべき肝心なことを知らないなど、指示する内容だけは一丁前なのに、若者の手を手こずらせてしまいます。
融通の利かない頑固な上司は、若者から嫌われます。上司であるなら、自分の意見を押し付けるだけではなく、若者の出すアイディアや意見を積極的に取り入れようとしなければなりません。
自分のやり方に固執して、それを貫こうとすることが、かえって失敗の原因を招くことがあります。
自分の立場を利用して、部下である若者に理不尽な要求をしたり、「上司だから許される」とルールを破ったりする上司は厄介です。
厄介な上司は、自分に都合のいいようにマイルールを定め、すでにあるルールを平気で無視することがあります。
ある特定の若者にだけ優しく、それ以外の人には冷淡であるなど、贔屓をする上司は嫌われます。
このような上司は、自分が贔屓しているということに気がついていません。
例えば、お気に入りの若者のミスは「しょうがないな」と言って大目に見るけど、気に入らない若者のミスはこっぴどく怒るといったように、明らかに違う扱いをします。
これでは、若者のモチベーションが下がりますよね。
あらゆることに細かく口を出してくる上司も、若者にとっては厄介な上司です。
上司本人はサポートのつもりで「あれ、やったか?」「次はこれをしてよ!」などと細かく指示を出しますが、若者にとってはいちいち言われることが鬱陶しく、信用されていないように感じて、やる気を無くしてしまいます。
さらに、指示されすぎると創意工夫しようという気持ちがなくなるので、期待以上の結果が返ってくることはなく、ありふれた結果しか望むことができません。
これでは、若者を成長させることはできないし、会社の成果を上げることもできません。
ミスをした若者に対して、いつまでもネチネチ小言を言っていませんか?
何かにつけて「ほら、そんなことをしていたら、この前ミスをした時みたいになるぞ?」と、過去の失敗を掘り起こすような怒り方をしているとしたら、厄介な上司です。
若者にミスはつきもの。成長する段階で、ミスをしなければ大きくなりません。
若者のミスについて言うのは、叱ったその時で終わりにし、それからは一切口にしないことが大切です。
上司ばかりが目立つ仕事をしているチームは、大したチームではありません。
本当にいいチームは、上司が表立って仕事をするのではなく、若者を取りまとめて、上司は徹底的にサポート役にまわり、動いているチームです。
部下が動きやすいように根回しをしたり、失敗を叱るだけでなく今後のためのアドバイスを加えたり、偉大な裏方であることこそが理想の上司だと言えるでしょう。
「僕が責任者だから、やっとくよ!」と、何でもかんでも上司が引き受けていれば、若者の成長は見込めず、上司としても失格。若者もやりがいを失ってしまいます。
「自分は上司だから」と構えた姿勢でいると、知らず知らずのうちに上から目線の発言をしてしまったり、必要以上に頑張りすぎてしまったり、うまく行かないことが多くなります。
若者に好かれるためには、こうした力みを捨て、フラットな気持ちでいるようにしてください。もちろん、部下である若者がミスをしたときは、上司として叱らなくてはいけないし、指示することだって必要です。
しかし、それ以外のところでは、同じ目線に立って問題に取り組み、一緒に悩んで考え、より良い方向に進んでいこうとすることが大切です。若者は、寄り添ってくれる上司だとわかると、悩みや不安を打ち明けやすくなります。
若者にとっておとなしい上司は、何を考えているかわからないので厄介です。
コミュニケーションが不足すると、上司の言いたいことがうまく伝わらず、若者も遠慮して聞きたいことを聞きにくくなるため、誤解が生まれやすくなります。
人見知りだったり、寡黙な性格だったり、色々な人がいると思いますが、上司である以上、こうしたおとなしいところは封印し、部下と積極的にコミュニケーションを取る努力をしてみてください。仕事の合間の雑談も大切です。
厄介な上司リストの中に、自分に当てはまるものはありませんでしたか?
もし一つでも当てはまるものがあったなら、すぐに改善しましょう。厄介な上司だと思われると、仕事が円滑に進まず、自分も若者も苦しむことになります。
そうならないためにも、若者に寄り添い、積極的にコミュニケーションを取って、いつも「近い存在」でいられるようにしてくださいね。
Written by さあや